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電脳千句第六 賦御何百韻 二折裏  2015.7.24~

tohaku6.jpg        

  とてもたつうき名をあだにかへもせで      衣

   久しかりつるささがにの卜( うら)        草

  さざれみづいつか早瀬にあふものを       香

   ひとくひとくと鳴くものを見に         風

  白梅の香のみ残せる空屋敷          梯

   西へ送らん花のたよりを           歳

  夕星(ゆふづつ)の野火の烟のあはいより     花

   連なる嶺のむらさきに溶け          月

  老いぬれば道をいづくとわかねども        舎

   笈に秘めたるみほとけの笑み          衣

  白雲のいくつ鏡のうみに浮き            草

   あこやの珠の聞きし波音             香

  寝ねおつるしじまを抜けてゆきし月          風

   棉吹く畑のしるきあけがた            梯



 

                       

            <進行表はこちら>


コメント(48) 

コメント 48

連歌楽歳

まず、羽衣さまからのメッセージ後段の、

 ①風に染むなむ恋ざめの酒   蘭舎
 ②風に染まなむ恋ざめの酒   楽歳なおし
 ③風に染めなむ恋ざめの酒   羽衣案

から。

「染(し)む」には4段活用の自動詞と下2段活用の他動詞があります。「染む」を「そむ」と読んでも同様です。

①の場合、「なむ」を希望の助詞ととれば、「染む」の活用語尾を未然形にする必要があります。「染む+なむ」では不可。「なむ」を「完了の助動詞『ぬ』の未然形+推量助動詞『む』」とした場合でも、「染む」の活用語尾に問題が残ります。

②の場合、4段活用の自動詞「染む」(現代語で「染まる」)の未然形を希望の助詞・なむで受けています。「恋ざめの酒を飲み風に染まりたい」という演歌風の句意になります。

③の場合は、下2段活用の他動詞「染む」の未然形に希望の助詞「なむ」がついた形。「恋ざめの酒を風に染めたい」という意味になります。

また、羽衣さまご指摘の「他動詞『染む』の未然形+完了の助動詞『ぬ』の未然形『な』+助動詞『む』」という組み立ては、「染めてしまいたい」という意味になります。③の「恋ざめの酒を風に染めたい」を「恋ざめの酒を風に染めてしまいたい」と強調した形です。

結論として、「恋ざめの酒を飲み風に染まりたい」という自動詞形と、「恋ざめの酒を風に染めたい」「恋ざめの酒を風に染めてしまいたい」の他動詞形の選択になります。自動詞で解するのが無難というのが楽歳の判断でした。

●2折裏1付
  終り(をはり)なき御物語(おんものがたり)枕辺に
雑 夜分(枕辺)4句前に月(夜分)

  捨つらるヽ扇の骨にやどるたま(魂)
秋 扇を置く・捨てる、は連歌の時代から秋の季語 魂は玉と打越を嫌う 4句前に秋の句(同季5句去り)

以上2句、預かり。修正案があればお送りください。

  よろほひて(蹌踉ひて)なほも頂(いたヽ゛き)めざすゆゑ
雑 氷上の羽生か、エベレストの三浦か。三浦なら頂は山類

  とてもたつうき名をあだにかへもせで
雑 恋(うき名) 

  むくはるヽ(報ゆるヽ?)思ひのほかの誉れにて
雑 「むくはるる思ひ」と続けば恋の句、「思ひのほかの誉れ」なら恋の句にならない。「報ゆるる」という活用形はなく「報ゆる」(連体形)。

  あだし野のなにがし小町あはれなり(る)
雑 あだし野は地儀(化野なら名所かも) なにがし小町は人倫 「り」か「る」か、どちらが良いかは人さまざま。このさい()に入っている「る」をはずします。

  たましひは扇の骨のごと浮かれ
夏 連歌でも扇は夏の季語 


by 連歌楽歳 (2015-12-06 14:26) 

羽衣

宗匠さま
失礼致しました。自動詞 染む(四段)の連用形 染みなむ(しみなむ)と
打つべきところ (風に染まってしまったのかしら? そう染まってしまったんだは!と) とんだお騒がせ申し訳ございません。
染まなむ も馴染んで参りました。それだけこの蘭舎さまの恋句は奥深く魔術的でした。恋ざめ とされてしまいましたので 棄てられた扇をイメージした訳ですが(それもぼろぼろの骨ばかりになったもの) 捨て扇に既に季節がございましたとは致し方ございません。また枕辺が夜 (折がかわったからOKという訳にはならないのですね~)ということで 勉強になりました。ご丁寧なご教授 お導き 誠に感謝感謝でございます。
有り難うございました。(こんな時分ですがはやい方がおよろしいかと失礼申し上げます)では千草さまよろしくお願い致します。 

by 羽衣 (2015-12-07 03:40) 

千草

宗匠様
風に染まなむ恋ざめの酒   楽歳なおし
のご治定に関しまして熟読いたしました。

ただ、
御説明の中の「染む+なむ」では不可。

とのお言葉に、「なむ」の解釈によっては、「染む+なむ」可の場合があるのではないかなと存じまして。読み間違いましたらお詫びいたします。


蘭舎様、
羽衣さまのおおせにありますとおり、「奥深く魔術的な恋句」にほれぼれ恋しての御句への差し出口、なにとぞご容赦お願い申し上げます。

一つには、「なむ」が現在の推量を表す助動詞「らむ」と同じであると考える場合です、これは活用語の終止形に付きます。意味するところは
今頃は風に染みていることであろう」。

もう一つには、活用語の連用形・連体形にも付く係助詞「なむ」と考える場合です。なむの下に続くはずの語句を省略して文末に余情を残すの用法があります。意味は「風に染みるなあ」。間投助詞のような感じです。

手持ちの古語辞典のみ参照いたしましたので
見当違いある気もしてどきどきしますが、ご笑覧くださいませ。


羽衣様、
  とてもたつうき名をあだにかへもせず   羽衣

こちらの
余韻嫋嫋の恋句に付けさせていただきます。

付け

   いま業平の君のたまづさ     千草

   久しかりつるささがにの卜

   草の庵に春ぞ待たるる

   君待つ軒にひらく夕顔

   常乙女なる昔ありけり

どうぞ、よろしくお願いいたします。
by 千草 (2015-12-08 13:49) 

連歌楽歳

「染む+なむ」について。「染むらむ」の上代東国方言に「染むなむ」の形があると、辞書に出ていました。ご指摘ありがとうございました。

また、ご指摘の「活用語の連用形・連体形にも付く係助詞『なむ』」ですが、手持ちの辞書では、そのような接続をする係助詞「なむ」を確認できませんでした。あす、図書館で、文法書にあたってみます。

さて、

  いま業平の君のたまづさ     千草
雑 恋(前句を受けて、たぶん) 人名・人倫、たまづさは詞と打越を嫌う

  久しかりつるささがにの卜
雑 恋 例の「わが背子が来べきよひなりささがにの蜘蛛のおこなひ今宵しるしも」が下敷きにある句でしょうか。「ささがに」とは蜘蛛のことですが、連歌のころは無季の虫類。「卜」は占いのことでしょうか? なんとよみますか?

  草の庵に春ぞ待たるる
冬 居所体(草の庵は非植物) 

  君待つ軒にひらく夕顔
夏 恋(君待つ) 草類(夕顔の花で夏) 人倫(君) 軒は居所体 待つ・ひらく・夕顔で『源氏物語』の連想世界

   常乙女なる昔ありけり
雑 恋(前句を受けて、たぶん) 述懐(昔) 人倫(常乙女) 

by 連歌楽歳 (2015-12-08 23:09) 

千草

楽歳様

ありがとうございました。

  久しかりつるささがにの卜   千草



 ひさしかりつるささがにのうら

と、読んでいただければと思います。

by 千草 (2015-12-09 08:11) 

連歌楽歳

宿題になっていた、連用形・連体形にも付く係助詞「なむ」を受ける結びの語句を省略して余情を残す用法、について図書館で学習してきました。

上記の例に最も近いと思われる説明が、小学館の『日本国語大辞典』ありました。それによると、

係助詞「なむ」は「体言またはこれに準ずる語句、および連用語を受け……文末の活用語を連体形で結ぶ」「なむを受ける活用語を省略して余情をあらわす」

とありました。「連用語」の意味がよくわかりませんが、連用形は体言化する場合が多いので(染む→染め、など)連体形から派生した体言と理解できます。連体形につく「なむ」についての説明はありませんでした。以上、わかったところまで。

by 連歌楽歳 (2015-12-09 12:42) 

遊香

たいへん遅くなりまして、申し訳ありません!

久しかりつるささがにの卜(うら) 千草

いただきまして、付け

衣手にあやなす糸のあからけし 遊香
さざれみづいつか早瀬にあふものを
たぎたぎし道に日かげの見えななむ

これ以上引き延ばしてはと白旗を上げる心境です。
楽歳さま、お手直しを、どうかよろしくお願いいたします!

by 遊香 (2015-12-15 07:59) 

連歌楽歳


工夫を凝らした付け句を楽しませていただきました。

 衣手にあやなす糸のあからけし    遊香
雑 恋(打越の「うき名」、前句の「ささがにの卜」から昔からの寄合語「糸」を引き出し、「赤」を重ねて「赤い糸」にした恋の句第3弾ととれます。 衣類(衣手)

 さざれみづいつか早瀬にあふものを
雑 恋 「さざれみづ」は源流付近の小さな清流と思われます、「みづ」と表記されているので、水辺用になります。「行く水遠く梅匂ふ里」の水と同じく水辺用の扱い。早瀬となれば水辺体。「早瀬」と「あふ」で「あふ瀬」を示唆。さらに崇徳院の「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ」を連想させる。これも恋の句ととるしかないでしょう。

 たぎたぎし道に日かげの見えななむ
雑 道は地儀 日は光物 この「日かげ」はsun lightでなく、shadeの方でしょう。「見えななむ」はさきに話題になった「なむ」の再登場です。「みえななむ」は「見ゆ」の下2段活用の連用形「見え」+完了の助動詞「ぬ」の未然形+願望の助詞「なむ」。


by 連歌楽歳 (2015-12-15 17:36) 

梢風

 さざれみづいつか早瀬にあふものを  遊香

       付

ひとくひとくと鳴くものを見に     梢風
ますかがみ見ることはをのこも 〃
  雪解くるまで謎を解くらむ 〃

楽歳様、御吟味よろしくお願い致します。
       
       
by 梢風 (2015-12-17 17:31) 

連歌楽歳

さっそくの付け句をありがとうございました。


 ひとくひとくと鳴くものを見に     梢風
雑 「ひとく」は鶯の鳴き声の擬声語。ひとくひとくと鳴くもの=うぐいす、となるが、この場面では春にも鳥類にもならない。

①目離れせぬ花はいつより移るらむ 春
②桜ことを春の山里        春
③鶯の声は霞の軒端にて      春
④ひとくと鳴きに眺めをぞする   雑


 ますかがみ見ることはをのこも
雑 男は2句もの(只1、桂男などいひて1、となるので、おのこは桂男などの中に入れておきましょう) 万葉の「まそかがみみあかぬきみにおくれてやあしたゆふべにさびつつをらむ」は恋の歌で、この句も歌の人物を倒置した恋の句と読めなくもないが深読みに過ぎるので、通常の、男も鏡を見るなり、ということでしょう。

  雪解くるまで謎を解くらむ
冬 雪解くるまで、とあるので、現在は冬。雪は降物

by 連歌楽歳 (2015-12-17 20:35) 

連歌楽歳

夢梯さまから「佳い新年をお迎えくださいませ」とメッセージを添えて、2折裏4治定、同5付けを頂きました。

●2折裏4治定
  ひとくひとくと鳴くものを見に      梢風

●2折裏5付け
  山路きて梅あちこちの香に酔へり
  白梅の香のみ残せる空屋敷
  白梅に明くる寝覚めのほのぼのと
  山里は雪間の草に力満ち

by 連歌楽歳 (2015-12-28 16:10) 

連歌楽歳

2折裏5付け

 山路きて梅あちこちの香に酔へり
春 梅(5句もの、只1、紅梅1、冬木1、青梅1、紅葉1)は木類 山類

 白梅の香のみ残せる空屋敷
春 白梅(梅は5句もの、白梅は只の梅)は木類 空でも屋敷は居所

 白梅に明くる寝覚めのほのぼのと
春 白梅(同前)は木類 寝覚めは時分

 山里は雪間の草に力満ち
春 雪間の草は降物と草類 山里は山類と居所


by 連歌楽歳 (2015-12-28 16:11) 

連歌楽歳

お詫びして追加

夢梯さまから付け句を封書でいただき、それを連歌ブログに移すさい、1つ積み残しました。

  珍らかな音には及ばぬ姿して

たいへん失礼いたしました。
by 連歌楽歳 (2015-12-29 10:54) 

連歌楽歳

2折裏5に

 白梅の香のみ残せる空屋敷    夢梯

を頂いて、

2折裏6付け

 花はかすみの春のおほぞら
 袖垣ごしにあはき花かげ
 西へ送らん花のたよりを

 
含意「鶯」ではあるが形式上は雑の句である2裏4をうけて、白梅の句が出ました。ここから始まる一連の春の句のなかで花の句を出しておかないと、2折の表裏とも花の出ない面になってしまいます。木類と木類は5句去り、草類と木類は3句歳ですので、緊急避難的に白梅に花をすりつけるしかありません。
<前例>
  神垣の月と梅とのそでふれて   救済
   花こそ人をわすれざりけれ   周阿
    (文和千句第1、二オ5-6)

          *

 花はかすみの春のおほぞら
春 花 木類 かすみは聳物 そら(空)は天象

 袖垣ごしにあはき花かげ
春 花 木類 袖垣は居所体
 
西へ送らん花のたよりを
春 花 木類 

それではよいお年をお迎えください。来年も連歌ブログをご贔屓にねがいます。


by 連歌楽歳 (2015-12-29 20:19) 

路花

暖かかったお正月ですが、寒くなって、ようやくお正月らしい気分になれそうです。もう明日は七草ですね。
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

楽歳さまの
  西へ送らん花のたよりを
につけさせていただきます。

 たらちねの面影ばかり顕ちいでて
 夕星(ゆふづつ)にかけし願いもたまゆらに
 夕映えに朱(あけ)に染まりし富士の峰

まだ頭が働きません。暮に眺めた富士山の姿と、西方浄土という言葉だけが情けない脳内に巡っています。お許しください。
どうぞご指導をお願いいたします。
by 路花 (2016-01-06 16:09) 

路花

申し訳ございません。
鶯は春とばかり考えておりました。「形式上は雑」と書いてくださっているのを読みながら、つい…。

春が 鶯・梅・花と続いて 雑かと思ってしまいました。
明日までに、働きの悪い脳を叱咤激励、頑張ります。
by 路花 (2016-01-06 16:17) 

路花

申し訳ございませんでした。仕切り直しで春―と思ったら不思議ですね。少しイメージが膨らんできました。

改めて楽歳様の
  西へ送らん花のたよりを
につけさせていただきます。

春の鐘旅立つ人に聞こえかし
夕星(ゆふづつ)の野火の烟のあはいから
斑雪野をはつかに染めし夕茜

どうぞご指導をお願いいたします。


by 路花 (2016-01-07 19:13) 

連歌楽歳

 春の鐘旅立つ人に聞こえかし
春 旅 鐘 人倫 「聞こゆかし」の方がすわりがよいように思いますが。「聞こえかし」「聞こゆかし」「聞こえよかし」、の語法について、詳しい方のご教示お待ちしています。鐘は4句もの(只1、入相1、釈教1、異名1、この鐘は只の鐘)

 夕星(ゆふづつ)の野火の烟のあはいから
春 野火は俳諧春の季語 夕星(ゆうづつ・ゆうつづ)は光物、時分 野は地儀 烟は聳物

 斑雪野をはつかに染めし夕茜
春 斑雪野は降物、地儀 時分 茜は古典連歌ではもっぱら「あかねさす」(もっぱら東の空=朝)の形で用いられました。夕茜は夕方のあかね色の空のことでしょうが、すると、夕焼け(俳諧では夏の季語)のニュアンスも出てまいります。夕茜と言う言葉はいつごろできた造語でしょうか?


by 連歌楽歳 (2016-01-07 23:50) 

如月

宗匠様、ご連衆の皆様
寒中お見舞い申し上げます。
テロに明けテロに暮れた昨年でしたが、新年もキナ臭いニュースが中東方面から飛び込んでおります。おまけに石油に発するこのところの経済状況!
今年も波乱大きいことでしょうが、それを束の間忘れて言葉の世界に遊べるこのような座の有難さを、しみじみと感じます。
相変わらずの遅吟でご迷惑をおかけしております。どうかお見捨てなく、本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、路花さまの夕星のお句を頂戴いたしたく存じます。
宗匠さまからの「聞こえかし」ならびに「夕茜」につきましてのご質問には、浅学の私など到底お答えできませんこと、ご理解くださいませ。
それだから夕星のお句をいただいたというのでは勿論ございません。夕星という言葉が呼び出す世界の浪漫性に痺れまして、これを頂き!ということ、すぐに決めました。その後で時間がかかりましたこと、非力に加えて諸事情が重なりました。なにとぞご海容のほどお願い申し上げます。

 夕星の野火の烟のあはいから   路花
(可能なら あはひより とさせていただけたらと愚考します。)

拙次
  小碓の皇子の行方しのばる  
  遙か童を呼ぶ母の声
  はや静まりて樹にねむる鳥
  連なる嶺のむらさきに溶け
  諾足の駒やがて並足 

以上でございます。
宗匠さま、ご教示・ご一直、お願い申し上げます。
蘭舎さま、治定をよろしくお願い申し上げます。
~~~~
如月 


by 如月 (2016-01-14 11:29) 

如月

皆様
今日は歌会始の日でした。
皇后さまのお歌に「夕茜」の言葉が出てきましたね。この単語といい、路花様の夕茜のお句といい、あらためて素敵!と思いましたので、追記として書かせていただきます。

なお、ついでの蛇足で恐縮でございますが・・・もう一句、拙次出させていただけますでしょうか。
  嶺こえゆける羽搏きの音

宗匠さま、よろしくお願い申し上げます。
~~~~
如月
by 如月 (2016-01-14 13:53) 

連歌楽歳

  小碓の皇子の行方しのばる
 雑 小碓の皇子は日本武尊のことで、神話なので非人倫

  遙か童を呼ぶ母の声
雑 人倫

  はや静まりて樹にねむる鳥
雑 木類 鳥類 2句前に花、3句前に梅 樹→巣、でいかが?

  連なる嶺のむらさきに溶け
雑 山類

  諾足の駒やがて並足
雑 駒あるいは馬は1句もの

  嶺こえゆける羽搏きの音
雑 山類 荘子に出てくる「鵬」のような壮大な響きです。

    *
路花さま
 夕星の野火の烟のあはいから   路花
 ↓
 夕星の野火の烟のあはいより   路花

とさせていただいてよろしいでしょうか。

by 連歌楽歳 (2016-01-14 21:39) 

路花

宗匠様  なほ様  皆様
またまたテロのニュース、ちょうどテルツァーニの「反戦の手紙」を読んでいるので、憎しみは憎しみを生み、報復という名の殺し合いの連鎖は続くのだとしみじみ実感しています。

夕星の野火の烟のあはいから  あはいより  のお直しいただいてありがとうございます。お直しいただいて、はじめて「から」だと現代語の感じが強くなっていたことに気づきました。

「聞こえかし」「聞こゆかし」・・・「夕茜」 どうぞご教示くださいませ。
by 路花 (2016-01-16 07:18) 

連歌楽歳

●助詞「かし」は、終止した文章に接続する、と辞書にあります。中古(文学史では平安時代)にさかんに用いられたそうですが、中世(鎌倉以降)は主として命令形に付くようになった、と辞書にあります。

春の鐘旅立つ人に聞こえかし

から「かし」を引くと

  春の鐘旅立つ人に聞こえ

となり、この文章が終止しているかどうか、が問題になります。連歌では、次の句に続けるために、句の最後を連用形にする例がありますので、判断が難しくなります。

この件、かつて大学で同僚だった国語学の先生に本日メールで問い合わせました。返事が来たらご紹介します。

●「夕茜」について、さっき図書館で辞書を引きまくってきましたが、見出し語にありませんでした。佐佐木幸綱他編『日本歌語辞典』(大修館)には収録されています。日用語ではなく特殊な歌語なのでしょう。

by 連歌楽歳 (2016-01-16 13:20) 

連歌楽歳

「春の鐘旅立つ人に聞こえかし」について、国語学の専門家に問い合わせたところ、以下のような返事がありました。

「お尋ねの件ですが、『聞こえよかし』の方が語法に適っています。
字余りにはなりますが」

by 連歌楽歳 (2016-01-17 19:43) 

蘭舎

皆様、寒中お見舞い申し上げます。
先日の大雪、交通には難儀しましたが、明日はいかがでしょう。
只今、しんしんと冷えておりますが・・・。

たいそうお待たせ致しまして申し訳ございません。
一月もはや二十日を過ぎましたが、本年も何卒よろしく御願いいたします。

 如月さまの
 連なる嶺のむらさきに溶け
をいただきまして、

老いぬれば道をいづくとわかねども     蘭舎
いにしへの剣伝はる奥の宮
古寺のつとめの鐘に風騒ぎ
のぼりぬる煙にたもとぬれまさる
仙人(やまびと)のひねもす碁石打ち合うて

と案じてみました。楽歳さま、なにとぞよろしくご斧正を。蘭舎拝






by 蘭舎 (2016-01-23 23:07) 

連歌楽歳

 老いぬれば道をいづくとわかねども     蘭舎
雑 述懐 老は2句もの(只1、鳥木などに1) この「道」は、往来の道か、人間のとるべき道か、今のところ不明。「70にして心の欲するところに従えど矩を踰えず」、と何か関係があるのかも。

 いにしへの剣伝はる奥の宮
雑 神祇 いにしへ(古)は1句もの 

 古寺のつとめの鐘に風騒ぎ
雑 釈教 鐘(鐘は4句もの、只1、入相1、釈教1、異名1、ここの鐘は釈教の鐘) 寺は非居所 風(吹物)

 のぼりぬる煙にたもとぬれまさる
雑 煙は聳物 袂が濡れるのは恋の句に多いが、この句の場合、Smoke gets in your eyes= 煙が目に染みるで、恋の句の呼びだしのようである。 袂は衣類

 仙人(やまびと)のひねもす碁石打ち合うて
雑 人倫(非山類) ひねもす(終日)は時分にあたるか?

by 連歌楽歳 (2016-01-24 00:54) 

連歌楽歳

 のぼりぬる煙にたもとぬれまさる  蘭舎

打越句の「烟」を見落としていました。
付け句のリストから外します。
by 連歌楽歳 (2016-01-24 11:38) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
流石に 大寒も過ぎ 厳しいお寒さながら 
陽のひかりが満ち溢れて参りました。春は近いのでしょうか?
遅れ馳せながら 本年もよろしくお願い申し上げます。

    
  老いぬれば道をいづくとわかねども    蘭舎さま 頂きます

      付け

     蹌踉ふ(よろぼふ)ままに汲みし若水
     鬼のもだえを打ち払ふ豆
     笈に秘めたるみほとけの笑み
     踏み外したるきざはしの沙汰
     袖触れあふも実(げ)にうつつなり(る)
     御手とられてわたる巫女(かんなぎ 郎女 室君・・etc.)
     手招きうれしこころぬくめる(嫁の呼ぶ声)  


取り急ぎ粗製濫造にて失礼申し上げます。
何卒ご寛容の上 ご一直の程よろしくお願い申し上げます。

皆さまのご健勝をお祈り申し上げます。
by 羽衣 (2016-01-24 18:14) 

連歌楽歳

 蹌踉ふ(よろぼふ)ままに汲みし若水
春 若水は春の季語 2句前に春の句。連歌には「新年」の枠はありません。

 鬼のもだえを打ち払ふ豆
冬 句意から節分と想像される。節分は立春・立夏・立秋・立冬の前日で、豆まきの節分は冬の最後の一日。鬼は1句もの

 笈に秘めたるみほとけの笑み
雑 釈教 笈とあるので、修験僧の旅か

 踏み外したるきざはしの沙汰
雑 きざはしは階段で、居所にあたるかも

 袖触れあふも実(げ)にうつつなり(る)
雑 袖は衣類

 御手とられてわたる巫女(かんなぎ 郎女 室君・・etc.)
雑 神祇 かんなぎは人倫になるか? 手は人体 郎女や室君では恋の句になりそうなので、かんなぎがよろしいのでは。恋の句は7句前ですが、ここでまた恋の句になるのはくどい感じがするので避けた方がよかろうという判断です。

 手招きうれしこころぬくめる(嫁の呼ぶ声)  
雑 こころぬくめるの、状況がぼんやりしたところがよろしいようで。手は人体


by 連歌楽歳 (2016-01-25 00:34) 

羽衣

宗匠さま
早速のお捌き お導きありがとうございました。
新年 即ち春 ということ 再認識致しました。

今日も 希望 を感じさせる明るい陽光!

皆さまにもよい一日であられますよう~


by 羽衣 (2016-01-25 13:12) 

路花

宗匠さま
寒い日が続いております。南の方でも雪が降ったとか、沖縄の浜辺に打ち上げられた熱帯魚にはびっくりしました。

「聞こえかし」「夕茜」 いろいろお調べいただきありがとうございます。ご友人まで煩わせてしまい恐縮しております。
今回、この句は没になっており問題ありませんが、「聞こえよかし」では字余りですので、こんな時「聞こえよと」 にすることはできますでしょうか。
「夕茜」何気なく使っておりました、辞書にないのですね。いい勉強になりました。今後ともよろしくお願いいたします。
by 路花 (2016-01-26 16:14) 

連歌楽歳

夕茜については、国会図書館の協同データベースに以下のような記事があります。

『広辞苑』(岩波書店)や『日本国語大辞典』(小学館)には掲載なし。『三省堂国語辞典』(見坊豪紀他編 三省堂 2001)によると、読み方は「ゆうあかね」で、意味は「〔文〕ゆうばえ」と掲載されている。「〔文〕」という略語は、初頁に「文章語」と記されている。また意味の記載はないが、『日本歌語事典』(佐佐木幸綱他編 大修館書店 1994)には、木俣修氏の歌集「歯車」から、「かへり来るバケットを染むる夕茜たちまちにして山は昏れゆく」という短歌が紹介されている。

図書館で辞書にあたったとき、『三省堂国語辞典』を見なかったようです。

また、「聞こえよと」は文法上問題ないのですが、古典連歌の百韻をいくつか流し読みしたところでは「て」「にて」「らん」などで留めた例は多くありますが、「と」で留めた例は今のところ見ませんでした。語感がよくないからからでしょうか。よくわかりません。

by 連歌楽歳 (2016-01-26 20:39) 

千草

楽歳様、ご連衆皆様
本年もよろしくお願い申し上げます。
いつも様々な話題を楽しく拝読しております。

このたび、夕茜の用例としてひかれました
かへり来るバケットを染むる夕茜たちまちにして山は昏れゆく 木俣修
の、「バケット」とは何か、私には初めての言葉で、さまざまに思いを巡らせました。
バケツの英語式発音か、フランスパンのバゲットの和風発音かなど
違うでしょと思いながら、辞書を引くと浚渫船とあるので、そうすると大きい景色になります。でも、なぜ浚渫船がバケットなのかと、しばし考え、ナポリ民謡サンタルチアの歌詞に♪バルケッタ ミーアとあったことを思い出しました。舟のことです。ほんとに関係あるのか果たしてどうなんでしょうか。

羽衣様
 笈に秘めたるみほとけの笑み  羽衣

をいただきとうございます。
猪苗代兼載のふるさと小平潟天満宮を思いました。

付け
四十雀秀つ枝みづ枝を飛び交ひて 
白雲のいくつ鏡のうみに浮き
幾巡り数珠つまぐりて祈るらん
子宝のいとめでたきにかしづける

よろしくお捌きくださいませ。
千草
by 千草 (2016-01-27 10:34) 

連歌楽歳

 四十雀秀つ枝みづ枝を飛び交ひて
夏 シジュウカラは俳諧夏の季語、鳥類。古典連歌では使用例見当たらず。瑞枝も晩春から初夏の感じ、木類。 ぎりぎり5句前に花(木類)。第4句の「ひとくひとく」(鶯)、第5句の「しらうめ」、第6句の「花」と続いた後だけに、いささか重複感がありますが、かすり傷程度なので判断は付け句の詠み手にゆだねます。

 白雲のいくつ鏡のうみに浮き
雑 雲は聳物 海は2句もの(只1、名所1、わたつみ等は別)水辺体 

 幾巡り数珠つまぐりて祈るらん
雑 釈教 堂々巡りの語源的風景 「数珠」が漢音なのか和音なのか、不明。

子宝のいとめでたきにかしづける
雑 子宝は人倫

             *
 

 かへり来るバケットを染むる夕茜たちまちにして山は昏れゆく 木俣修

歌は山の風景ですから、「バケット」は山間部の工事現場や鉱山で、コンクリート、土砂、石炭、鉱石などの運搬用に、ケーブルにぶら下げている容器(bucket)と考えられます。浚渫船はdredgerで、バケット式浚渫船、クラブ式浚渫船などがあると辞書に出ていました。bucket とbarchettaはおそらく無関係でしょう。


by 連歌楽歳 (2016-01-27 12:58) 

千草

楽歳様
バケットの御説明をありがとうございました。
ケーブルにぶら下げている容器と伺って、一首のイメージを描き直しました。
四十雀は
笈にはつい付けたくなったのですが
かすり傷すれすれセーフのこと、よくよく反省いたしました。
遊香様
どうぞよろしくお願い申し上げます。

by 千草 (2016-01-27 15:17) 

遊香

今日はまた冷え込みそうですね。天気予報に一喜一憂のこの頃です。

千草様の 白雲のいくつ鏡のうみに浮き
いただきまして、付け

あこやの珠の聞きし波音
黙すあこやの珠のつやつや
うつせ貝にもあゆがされし日
とほき国より片割れの舟


先日真珠のネックレスのデモンストレーションを受け、
ついその連想となりました(笑)。
「あゆがされし」は「波に揺り動かされた」のつもりなのですが、
使い方、合っていますか?
舟は難民の報道より。

お手直し、どうぞよろしくお願いいたします。


by 遊香 (2016-02-01 09:07) 

連歌楽歳

  あこやの珠の聞きし波音      遊香
雑 波音は水辺用 あこやの珠(阿古屋の玉)は真珠のことで、製品なので非水辺

  黙すあこやの珠のつやつや
雑 大人の語法「珠のつやめき」を「つやつや」とオノマトペにしたのが女学生風。「黙す」は「もくす」と読めば音読み、「もだす」と読めば訓読み。

  うつせ貝にもあゆがされし日
雑 身のないうつせ貝も往時は貝類で、貝類は水辺体用外。 どことなく述懐の雰囲気がただよいますが、第9句「老いぬれば」と抵触するほどではありません。「あゆかす」の未然形「あゆかさ」+受け身「る」の連用形「れ」+回想「き」の連体形「し」で、文法にかなった運用。

  とほき国より片割れの舟
雑 国郡 舟は水辺体用外 地中海には難民の破船、日本海には北朝鮮のものらしい無人の漂着船

by 連歌楽歳 (2016-02-01 11:22) 

NO NAME


あこやの珠の聞きし波音       遊香

     付

流れゆく月にかけたる思ひ出は     梢風
秘めおきしくすしの筺を出づる月      〃
寝ねおつるしじまを抜けてゆきし月    〃

○遊香さまの句は仏蘭西のコクトーなるうたびとの面影を湛えて面白く。
楽歳様よろしくご吟味下さい。 
by NO NAME (2016-02-02 19:38) 

連歌楽歳

 流れゆく月にかけたる思ひ出は     梢風
秋 月 光物 夜分 「思ひ出」はすばり述懐。第9句「老いぬれば」に障ります(述懐と述懐は5句隔てる)ので棚上げ、言い換えがでれば戻します。

 秘めおきしくすしの筺を出づる月      
秋 月 光物 夜分 くすし(薬師)は人倫。筐と3句前の「笈」が気になりますが、式目に言及がありませんので、気にしないでおきましょう

 寝ねおつるしじまを抜けてゆきし月
秋 月 光物 夜分 寝ね(いね)おつる、も夜分 

          *

 あこやの珠の聞きし波音     遊香 2016年

 私の耳は貝の殻
 海の響きを懐かしむ       ジャン・コクトー 1920年 堀口大学訳

 木がらしや目刺にのこる海のいろ  芥川龍之介 1919年


by 連歌楽歳 (2016-02-02 23:31) 

梢風


 楽歳様、述懐五句去りのこと念頭にありませんでした。以下にのようにしてみます。

 流れゆく月にかけたる思ひ出は     梢風
     ↓
 流れゆく月にかけたる思ひとは     梢風

あと、

 秘めおきしくすしの筺を出づる月     梢風

も、「奇しの」などと文法逸脱した使い方でご面倒おかけしました。

 秘めおきし筺をくすしく出づる月

が本意でした。チェック有難うございます。  

by 梢風 (2016-02-03 00:33) 

遊香

梢風様、楽歳様

コクトーの詩をありがとうございました。
貝と波音…有名な詩が頭の隅に浮かびながら、恥ずかしながら、
コクトーの名前が出てこずにおりました。
「仏蘭西のコクトーなるうたびと」に脱帽です(笑)。

それから、今回の真珠のネックレスのデモンストレーションは、
かつての女子校同級生が集まっての席のこと。
「大人の語法ではなく女学生風」との楽歳様のコメント、
お見通しでした(笑)。
by 遊香 (2016-02-03 07:07) 

連歌楽歳

梢風さま

   流れゆく月にかけたる思ひ出は     梢風
     ↓
   流れゆく月にかけたる思ひとは     

   秘めおきしくすしの筺を出づる月     梢風
     ↓ 
   秘めおきし筺をくすしく出づる月

といたします。





by 連歌楽歳 (2016-02-03 10:37) 

連歌楽歳

羽衣さまより

 第10句 笈に秘めたる
 第13付 秘めおきし筐

ダブリのご指摘をいただきました。梢風さま、おあとをよろしく。
by 連歌楽歳 (2016-02-03 11:15) 

連歌楽歳

雀羅さまからご返事がまだですが、次の夢梯さまとは、伝統的なメール(郵便)でのやり取りになり、時間がかかりますので、「秘めおきし筺をくすしく出づる月」を削ります。

夢梯さまには、すでに修正前の資料をお送りしており、急ぎ修正版を郵送する必要がありますので、あしからずご了承ください。

by 連歌楽歳 (2016-02-04 11:04) 

連歌楽歳

夢梯さまから第13句治定、14句付を頂きました。

●2折裏13治定
 寝ねおつるしじまを抜けてゆきし月   梢風

●2折裏14付け
 末枯の野にひとり佇つ夢        夢梯
 夢に銀杏のとめどなく散る
 くさびらどもの呟きを背に
 茜さしくる初雪の富士
 遠慮がちなる(はや鳴き初めし)蜩の声
 棉吹く畑のしらしらとあり
 はごろもまとひ初雪の富士

      *

 末枯の野にひとり佇つ夢        夢梯
秋 末枯れは草類 野は地儀 ひとりは人ひとりの意で、人倫 夢は夜分

 夢に銀杏のとめどなく散る
秋 銀杏散る 木類 夢は夜分

 くさびらどもの呟きを背に
秋 茸は俳諧秋の季語、きのこは菌類で、連歌の素材としての分類が不明なので(使用例がみあたらず)、植物とだけしておきます。ディズニー風ですね。

 茜さしくる初雪の富士
秋 富士の初雪は俳諧で秋の季語ですが、富士山は7月、8月にも雪が降ることがありますので、気象上の初雪を決めるためのルールがあるそうです。富士は名所・山類 雪は降物 初雪が茜に映えるのは朝富士でしょう。時分(朝)

 遠慮がちなる(はや鳴き初めし)蜩の声
「遠慮」は音読みなので、「はや鳴き初めし」の方を頂いて、
 はや鳴き初めし蜩の声
秋 蜩は虫類 

 棉吹く畑のしらしらとあり
秋 棉吹くは俳諧秋の季語 草類 現在の日本では、趣味的な綿栽培は行われていますが、生産統計上はゼロです。前句と合わせると、米国南部の綿畑のUncle Tom’s Cabin などを思わせます。あるいは、ソ連時代の計画経済の下で、綿栽培のモノカルチャーを強いられた連邦内のトルキスタンの見渡す限りの広大な綿畑かもしれません。

 はごろもまとひ初雪の富士
秋 名所 山類 降物 羽衣は衣類


by 連歌楽歳 (2016-02-09 20:39) 

連歌楽歳

2折裏14に、

 棉吹く畑のしらしらとあり    夢梯

をいただきます。

3折表1付

 秋風のわが名呼ぶ声運び来て    楽歳
 ふり返ることのみ多き秋の道
 問はれても行くあてもなく露しぐれ

      *

 秋風のわが名呼ぶ声運び来て
秋 風は吹物 秋風は2句もの(秋風1、秋の風1)

 ふり返ることのみ多き秋の道
秋 

 問はれても行くあてもなく露しぐれ
秋 露時雨は降物 


by 連歌楽歳 (2016-02-10 11:54) 

連歌楽歳

  白雲のいくつ鏡のうみに浮き
  あこやの珠の聞きし波音 
              
楽歳様。サイトを拝見しました。質問でございますが、打越にあこやの珠の白、大打越に白雲(しらくも)の白とありますが。ご治定のしらしらとは障りませんか。見当違いでしたら、お許し願います。千草

上記のご指摘を頂きました。

①「しらしら(しらじら)」と「あこやの珠」の白については、真珠は一般的には白(色つきもありますが)ですが、「しらしら」とは障らないと考えます。たいていの物は色を帯びており、この手の議論を始めると収拾がつかなくなります。「紫野千句 第4」の名残裏第4句
 雲のひゝきか滝のしら波
同6句
 雪のうちにはしらぬ芦の屋
の前例があります。

②同じ面に出てきた「白雲」と「しらしら」は、厄介な問題です。『連歌新式』では同字5句去りの規則があり、一方が漢字、他方がかなであれば、『新式』の大雑把な約束では問題なさそうです。ただ、後代の『産衣』は「白の字、しろ4、しら4の8也。しろとしらは面去り、しろとしろ、しらとしらは折去り」としました。2折裏5「白梅の香のみ残せる空屋敷」、同11「白雲のいくつ鏡のうみに浮き」をご覧ください。「白」の字は五去りで、同字の縛りをクリアしていますので、『連歌新式』に基づいてこのセッションでは問題ないとしております。したがって「白雲」と中2句おいた「しらしら」が障るとする決まりが『新式』に見当たらない以上、あとは各人の感覚による議論になります。いずれにせよ、この面には「白」が溢れすぎましたので、夢梯さまの句「棉吹く畑のしらしらとあり」を「棉吹く畑のしるきあけがた」と変え、後程夢梯さまから了承を頂くことにします。
 
 棉吹く畑のしるきあけがた
秋 棉吹くは草類 畑は『連珠合璧集』によるとなぜか山類 明け方は連歌では夜分
                               


by 連歌楽歳 (2016-02-10 14:48) 

路花

楽歳宗匠様  皆様
お寒い日が続いております。付句が遅れて申し訳ございません。

ふり返ることのみ多き秋の道
 をいただきます。

あはれ優しき文でありしに
いま気づきしは袖のほころび
みづらに結ひし髪もほうけて

どうぞご指導をお願いいたします。
by 路花 (2016-02-12 10:42) 

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