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電脳網千句第8 賦何垣百韻 3折表  2018.1.7~

seoulM1.jpg


   真間の井に汲めるをとめご嫋やかに    月
    木下闇にますらをの待つ          梯
   みやまぢは雨にやならむ風のいろ      舎
    鳴きながらゆくからす三つ四つ       風
   神垣に祝詞あがればつゝがなく       衣
    祠に初穂奉る秋                歳
   蔦紅葉人は知らねど色映えて        姫
    何処へ止まるやとんばうの翅       香
   いくとせを盃に汲まむまろき月        草
    仄かに揺れて詩となるらむ         月
   浜風に塩やく煙たなびきて          梯
    日暮近づき募るこひしさ           舎
   世にあらば幾年のちの逢瀬あれ      風
    
折り目正しく結ぶ玉梓            衣
     


      


  




 

 

 

 

    <<進行表はこちら>>

 

 


コメント(74) 

コメント 74

如月

宗匠さま、皆さま

ご無沙汰を重ねておりますうちに、早や梅雨も明け、真夏の暑さが到来しました。お変りなくお過ごしでいらっしゃいますか?
遅延しましたこと、おゆるしくださいませ。

千草さまの、下総の邑のお句、頂戴させていただきました。

まつさととあるしもうさの邑

拙次
真間の井の涸れども尽きぬ俤に

真間の井に汲めるをとめご嫋やかに

螢火の今なほ手児奈慕ふかに
(今もなほ手児奈慕ふか螢の火)

をとめ塚縁(ゆかり)の草に彩られ
(・・・・・飾られて)

不如帰やしろの杜の深きより

碑(いしぶみ)の仮名かそけきや縁(ゆかり)書き

以上です。
ご指導よろしくお願い申し上げます。

宗匠さま、皆さま
猛暑が連日つづいております。呉々もご自愛くださいますように。
by 如月 (2018-07-02 13:55) 

連歌楽歳

 『更級日記』の「まつさと」は、現在の松戸市にあったとする説と、市川市にあったとする2説がある。万葉集で歌われた手児奈の水汲み井は市川市にあったとされている。一連の付句はその地縁を踏まえている。

 真間の井の涸れども尽きぬ俤に  如月
夏 真間の井は、もともとは現在のような掘削した井戸ではなく、走り井(湧く泉)だったといわれている。泉は泉殿と同じく夏の季語。真間の井は準歌枕(真間継橋は歌枕)水辺用。 おもかげ(面影・俤)は恋の句の用語、手児奈のそれであればなおさらのこと。

 真間の井に汲めるをとめご嫋やかに
夏 真間の井は水辺 故事および嫋やかな乙女子により恋の句 人倫

 螢火の今なほ手児奈慕ふかに
(今もなほ手児奈慕ふか螢の火)
夏 蛍火は4句物(蛍とだけなら1句物) 夜分、虫類 人倫 「手児奈慕ふ」で恋

 をとめ塚縁(ゆかり)の草に彩られ(飾られて)
夏 ゆかりの草は染料をとる「むらさき」のことで、俳諧夏の季語 「さらに又つまどうふくれの武蔵野にゆかりの草の色もむつまし」(藤原公経)とあるように武蔵野の名物とされていた、草類。 恋 をとめ塚は複数の男性に求婚されて、求婚を避けるために自殺した乙女を埋葬したとされる塚、ちなみに真間の手児奈もその一例 人倫 

 不如帰やしろの杜の深きより
夏 不如帰は鳥類、1句物 やしろの杜は神祇、木類

 碑(いしぶみ)の仮名かそけきや縁(ゆかり)書き
雑 

by 連歌楽歳 (2018-07-02 21:42) 

連歌楽歳

 見落としがありました。

 螢火の今なほ手児奈慕ふかに  如月

蛍火(夜分)は3句前の「月の道」(夜分)とさわります。
7月3日午前中に夢梯さまにハードコピーを郵送しますので、訂正して生かしたいのであれば、それまでにご連絡ください。








by 連歌楽歳 (2018-07-02 22:09) 

如月

宗匠さま、皆さま

おはようございます。
日本ー白耳義戦、私は前半をTV観戦したのみで、眠ってしまったのですが、後半戦にスゴいドラマが展開されたようですね!

さて、昨夜(=今朝)メールで宗匠さまに修正や追加など、お送りさせていただきました。
改めましてサイトに送信させていただきます。

螢火はたしかに夜分ですね。では、夕螢(宵螢)はどうでしょうか。夕方でもダメでしたら、草螢ではいかがでしょう。
螢そのものがマズイという場合には、さらに考えます。

準歌枕ではなく、歌枕でも考えてみました。
・恋ひ渡る真間の継橋継ぎ留めて

また、千草さまお住まいの地に敬意を表し、松戸も詠んでみました。
・渡し舟待てば日傘の追ひ来たる

お手数をさらにお掛けしてしまいますが、ご指導をよろしくお願い申し上げます。
by 如月 (2018-07-03 08:50) 

千草

如月様
まつさと句ご治定くださいましてありがとうございます。
矢切の渡しもありがとうございます。

松戸・市川間は、
江小川沿いにバスでつながっていまして、
道路が混んでいなければ20分くらい、
途中北総線矢切駅、式場病院、里見公園、、東京医科歯科大、和洋女子大、千葉商科大、真間山弘法寺、京成国府台駅と、バスストップがございます。
お嫁に来た頃は、有料道路でした。

現在は、外環がつい最近つながりまして、
あっという間、
ただしトンネルなので外の景色は見えません。

戸は「まつさと」に音が似ている、市川はなにしろ国府台があると
どちらも更級日記の地らしさがあります。

いづれにしても一河の流れ、更科日記の当時は少女でありました作者に
尋ねることができても、わからないような気もいたします。


by 千草 (2018-07-03 10:06) 

千草

前便の
・江小川は「江戸川」のミスタイプでございます。
・戸は「松戸」の編集ミスでございます。

失礼いたしました。
by 千草 (2018-07-03 10:09) 

連歌楽歳

ありがとうございました。

「夕月」は非夜分ですので、「夕蛍」に変更して夜分から夕時分に移動します。

 夕螢今なほ手児奈慕ふかに
 (今もなほ手児奈慕ふか夕螢)

蛍は1句もの、虫類。異時分は打越を嫌う。


 

by 連歌楽歳 (2018-07-03 10:33) 

千草

お詫びを申し上げなければなりません。

松戸と市川間の道路につきまして
以前は有料道路と記しましたのは、間違いでございます。

別の道路と混乱しておりました。
たいへん失礼いたしました。

by 千草 (2018-07-03 11:22) 

連歌楽歳

夢梯さまから以下の治定、付けをいただきました。
楽歳が転写します。

<3折表1治定>

 真間の井に汲めるをとめご嫋やかに  如月

をいただきました。

<3折表2>
 笑ひさゞめく声の賑はひ(朗なる声)  夢梯
 沙羅散る蔭に君を待つ宵
 物蔭に公だちの影見えかくれ
 夏草茂る門(宿)を訪ふ君

なお、
①「夏草茂る門(宿)を訪ふ君」の門・宿が2折裏14の「邑(むら)」と打越になるようであれば、手直しを願います、ということでした。

②2折裏7で「思ふどち永きひと日を遊び慰(な)ぐ    梯」としましたが、「調べましたところ「『慰ぐ』の用法は見当たりませんでした。上二段動詞『なぐ』に接尾語「さ」のついた「なぐさ」(慰)が名詞としてあり、心のやわらぐこと、苦しさ悲しさをなぐさめるものとありますが、動詞としては『なぐさむ』であって『慰ぐ』間違いだと存じます。『和ぐ』に変更したいと存じます。どうぞ宜しくお願いいたします」

以上のコメントが添えられていました。

     ◇

 笑ひさゞめく声の賑はひ(朗なる声)  夢梯

 
 沙羅散る蔭に君を待つ宵
夏 沙羅は①娑羅双樹②夏椿。①のサラはサンスクリット由来の言葉なので、②の解釈が穏当でしょう。木類 人倫 時分(宵) そして恋の句

 物蔭に公だちの影見えかくれ
夏 公達は「君達」の転。貴族のむすこ・むすめ達。人倫 恋の句

 夏草茂る門(宿)を訪ふ君
打越句の「まつさととあるしもうさの邑(むら)」と障るかどうかですが、『連歌新式』は「居所に村、打越嫌うべきもの。付句には憚らず」としています。村は居所ではないがその近縁という解釈なのでしょう。そういうわけで、「邑と門・宿」の打越は避けた方がよさそうです。代案。

  君が訪い来る夏草の野辺
  (夏 恋 草類 人倫 地儀)




by 連歌楽歳 (2018-07-09 21:54) 

連歌楽歳

夢梯さまから電話で修正の連絡をいただきました。

①「物蔭に公だちの影見えかくれ」は過って長句に仕立ててしまいました。ボツにしてください。

②「夏草茂る門(宿)を訪ふ君」に代えて、

  木下闇にますらをの待つ
  (夏 木下闇は木類、非夜分 人倫)

  以上です

by 連歌楽歳 (2018-07-10 12:11) 

蘭舎

楽歳宗匠、みなさま

このたびの西日本豪雨の甚大な被害、遠くより案じつつ
皆様、ご関係の方々のご無事を祈ります。
そして、この蒸し暑さ、厳しいですね。ことばがありません。

夢梯さまの

木下闇にますらをの待つ

をいただき、下のとおり、案じてみました。
をとめごとますらをの対ですね。恋の句とも。

もとより、私などは連歌式目・作法、大雑把な把握ですので、
どきどきの出句。どうぞ、叶わぬ付句はばっさりとお捨てくださいますよう。

ただ、二~三句しか候補句が残らぬ場合は、かならずや
再挑戦させていただきますので、よろしくおとりはからい
くださいませ。

まゆのごと棚引く雲に日の射して   蘭舎
我にはとおもはぬ文のけふありて
奥山に誰がたまづさを携へむ
数ならぬ身にひと筆の文ならん
山ぎはに火ともす家の数見えて
みやまぢは雨にやならむ風のいろ
そことなく村雨はるゝひとつ橋

あらあらかしこ  蘭舎 拝

by 蘭舎 (2018-07-12 18:54) 

連歌楽歳

 まゆのごと棚引く雲に日の射して   蘭舎
雑 人体 聳物 天象

 我にはとおもはぬ文のけふありて
雑 文は3句物(恋1、旅1、文学1) けふ(今日)は2句物、懐紙をかえて 人倫

 奥山に誰がたまづさを携へむ
雑 山類 人倫

 数ならぬ身にひと筆の文ならん
雑 恋 文は3句物(恋1、旅1、文学1) 人倫

 山ぎはに火ともす家の数見えて
雑 山類 火は4句物、蛍火は別にあり 火ともす=灯は非夜分(なぜか『連歌新式』はそう言っています)。 家は居所(2折裏「まつさととあるしもうさの邑」のむら(村)が、居所には属さないが居所と打越を嫌う言葉であることは、先に紹介しました。「まつさと」を「待つ里」と解釈しないで、『更級日記』の地名とのみ了解すれば、居所の打越は理屈の上では解消されます。

 みやまぢは雨にやならむ風のいろ
雑 山類 降物 吹物

 そことなく村雨はるゝひとつ橋
雑 降物 橋は5句物(只1、御階1、梯1、名所1、浮橋1)



by 連歌楽歳 (2018-07-12 21:19) 

連歌楽歳

追伸

「村雨」は一座一句ものでした。
by 連歌楽歳 (2018-07-13 12:41) 

梢風

みやまぢは雨にやならむ風のいろ    蘭舎

   付

 鳴きながらゆくからす三つ四つ    雀羅
 たかむしろ巻く声のありけり      〃
 わりごのものを急ぎしたため      〃

○せわしない世情に、連歌のリズムが心強く思われます。熱中症患者が急増しているようです。皆様お大事に。楽歳様よろしくお捌き下さい。 
by 梢風 (2018-07-15 06:32) 

連歌楽歳

 鳴きながらゆくからす三つ四つ    雀羅
雑 鳥類(からすは連歌ではなじみの鳥ではありませんが、和歌に「おきてけさまた何事をいとなまむ此夜明ぬとからす鳴也」(よみ人ひらず、玉葉和歌集 )などがあり、連歌で使えない鳥ではなさそうです。前句の「みやまじ」を熊野路ととれば、からすはぴったりの鳥です。数字

 たかむしろ巻く声のありけり
夏 「たかむしろ」は『匠材集』に「納涼のために夏敷くむしろなり」とあり、紹巴『至宝抄』は晩夏の項に入れていますが、「さして連歌には不仕候」とクギをさしています。連歌データベースにあたりましたが実際の使用例は少ないです。専ら俳諧夏の季語ですが、3折表1-2が夏の句です。どうしましょうか? ご一報ください。

 わりごのものを急ぎしたため
雑 飲食


by 連歌楽歳 (2018-07-15 21:49) 

梢風

楽歳様、「たかむしろ(簟)」につきまして、「さして連歌には不仕候」とありますと俳言のように聞こえて仕舞いますが、「産衣」では「一也。竹ニ五句、夜分ニ非ズ。夏也」とあつかっているということは連歌で使える言葉ということになるでしょうか。
by 梢風 (2018-07-16 00:21) 

連歌楽歳

梢風さま

簟(たかむしろ)は『匠材集』『至宝抄』『毛吹草』『産衣』などで夏の季語とされています。これらは、いずれも安土桃山から元禄時代にかけての連歌書です。連歌最盛期の良基の『連歌新式』、兼良の『連珠合璧集』、宗祇の『白髪集』などには言及が見当たりません。

実際の使用例を国際日本文化研究センターの連歌データベースにあたると、「たかむしろ」を使った句が3句だけ見つかりました。「延宝年間百韻」(1677年)、『行助句集』(1455年)、『心敬句集』(1467年)に各1句です。たかむしろは「たけのむしろ」のことで、たけのむしろを使った句は、『菟玖波集』(1356年)に1句。このデータベースは、永禄以前の連歌作品のすべてと、永禄以後幕末までの主要な連歌作品20万件を収めています。いまのところ最も完備した連歌データベースで、これ以上の検索には膨大な時間と労力が必要になります。また、紹巴が「不仕候」と書いた理由については今後の調査が必要です。

「専ら俳諧夏の季語」と楽歳が書いた理由は、改造社版の『俳諧歳時記』の「簟)」の項に、蕪村の句が引かれていて、
  
  弓取の帯の細さよたかむしろ
  細脛に夕風さはる簟
  縁ばなへ世を遁れけりたかむしろ
  晋人の尻べた見えつ簟

と、彼ひとりで連歌データベースの3件をこえる句を読んでいることを踏まえています。

いずれにせよ「たかむしろ」は夏のものなどで第2句の「木下闇」から同季7去のルールが適用されますので、よしなに願います。



by 連歌楽歳 (2018-07-16 13:02) 

連歌楽歳

みなさま

   たかむしろ巻く声のありけり    梢風

この句は夏季の打越になるので、2度にわたって梢風さまに修正をお願いしましたが、まる2日たってもご返事が届きませんでした。なにしろ、この暑さですから、PCをのぞく気もうせていらっしゃるのでしょう。

羽衣さまをお待たせするのはこのくらいにして、楽歳が処理を一任されたということで、上記の句を削除いたします。

では、羽衣さま、お次をどうぞ。
by 連歌楽歳 (2018-07-17 22:03) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
暑中お見舞い申し上げます。
この 連日の猛暑中、木槿 百日紅 いよよ盛りです。
(トップの木槿のお写真 有り難く存じます)
木槿に肖られますよう 皆さまのご健勝をお祈り申し上げます。

三折表 四句目
   
    鳴きながらゆくからす三つ四つ     梢風さま

        付け
    何ゆゑの首途なるかは(なりしか)知らねども
    迷ひつゝ唱へる経のおぼつかな
    神垣に祝詞あがればつゝがなく(恙無く)
    早馬の戌亥の方に消え去りて(火の手見え)

梢風さまには もう少しトスをあげて頂きたかったのですが
当方も すこぶる夏枯れで 宗匠さま頼みでございます。
何卒よろしくお導き賜りますよう~ (木槿に肖れませずご免ください)
by 羽衣 (2018-07-19 00:20) 

羽衣

宗匠さま
ひとつ おたづね致そうと存じておりまして 忘れました~
よろしくお願い致します。
真間の井 から 「みやまぢ」を からす関連で 「熊野」へと
飛んでもよろしいのでしょうか?
少々抵抗がございましたもので からす を頂きましたが
その様には案じませんでした。
再考もいたしますので よろしくお願い申し上げます。
熱帯夜にて 誠に訳わからずながら 失礼申します。 
by 羽衣 (2018-07-19 00:43) 

連歌楽歳

  何ゆゑの首途なるかは(なりしか)知らねども
雑 旅 

  迷ひつゝ唱へる経のおぼつかな
雑 釈教 経は字音ですが、ほかに言い換えようがなく、それにこの暑さですから、詮索しないことにしましょう。

  神垣に祝詞あがればつゝがなく(恙無く)
雑 神祇 

  早馬の戌亥の方に消え去りて(火の手見え)
雑 馬・駒は1句物。「早馬」を白馬は馬に非ずの論で馬とするか非馬とするかは、これまた暑苦しい議論になるので、この際1句物の馬のうちとしましょう。獣類 戌亥は方角。

     ◇

   真間の井 から 「みやまぢ」を からす関連で 「熊野」へと
  飛んでもよろしいのでしょうか?

 真間の井に汲めるをとめご嫋やかに    
  木下闇にますらをの待つ          
 みやまぢは雨にやならむ風のいろ      
  鳴きながらゆくからす三つ四つ    

つつがなく流れているように見受けます。「熊野」は「みやまぢ」と「からす」を繋ぐかくれたリンクのひとつで、句中には文字化されていないので問題は生じません。行間は式目の適用外でう。


by 連歌楽歳 (2018-07-19 12:13) 

羽衣

宗匠さま
本日は黄菅でしょうか? 山の空気を有り難うございます。
拙宅はクーラー付け放しても29度より下がりませず 矢張り 日ノ本の家は 夏を旨として作らにゃあかん と思う次第でございます。
せいぜい 黄菅の咲く涼しいところ?へテレポーテーション致します。

真間の井 から 熊野 へも 脳内空間にてワープすること 何等差支え
なし!とのご教示賜り もやもやがすっきり致しました。
行間は式目の適用外! とのお言葉有り難く 今後は是非活用致したく
存じます。で、此度は 猛暑とのことで よろしゅうございましょうか?

宗匠さまも 何卒 少しお休み遊ばして頂きますよう わたくしどもは
たまのことでございますが 四六時中のお導きで さぞお疲れのことと
お察し申し上げます。 誠に申し訳なく 有り難く存じます。
どうぞご自愛の程 お願い申し上げます。

皆さまも 兎にも角にも お身体お大切に!
   

by 羽衣 (2018-07-20 00:40) 

連歌楽歳

<3折表5>に

 神垣に祝詞あがればつゝがなく   羽衣

を頂きまして、

<3折表6付け>

 巫女の挿頭を過ぐる秋風   楽歳
 祀る社は夕霧の奥   
 祠に初穂奉る秋
 
   ◇
 巫女の挿頭を過ぐる秋風
秋 神祇 巫女は人倫 風は吹物 秋風は2句もの(秋風1、秋の風1=使用済み)
 蛇足ながら、これは実景。熊野三社のどこであったかは忘れましたが、三方に供え物を乗せて境内を歩いていた巫女(あるいは女性の神官)の頭に梛の葉が飾られていました。「梛の葉」を工夫して句に入れたいところですが、あいにく3折表2に「木下闇」。

 祀る社は夕霧の奥
秋 神祇(社)霧は聳物 夕霧・夕風などの夕の字は4句物 夕時分
     
 祠に初穂奉る秋
秋 神祇(祠)初穂は初収穫の稲穂ですが、神に供える神饌の一種なので、草類でなく食物

by 連歌楽歳 (2018-07-20 11:33) 

連歌楽歳

訂正
  巫女の挿頭を過ぐる秋風

  巫女の挿頭の秋さびて揺れ

と訂正します。3句前に「風」(吹物、同字、ともに5句去り)を見落とし。

by 連歌楽歳 (2018-07-21 11:54) 

朝姫

楽歳様、皆様

少し暑さの和らいだ朝ですね。
週末の台風直撃予報は当たりますでしょうか。
西日本に続いて関東も、とならないよう祈るばかりです。

さて付が遅くなりまして申し訳ありません。
楽歳様の

 祠に初穂奉る秋

をいただきました。


 山裾のもみぢ葉艶をいや増して   朝姫
 人絶えし野にあざやかな草紅葉
 蔦紅葉人は知らねど色映えて

宜しくお願い致します。

by 朝姫 (2018-07-26 11:09) 

連歌楽歳

 山裾のもみぢ葉艶をいや増して    朝姫
秋 紅葉は3句物(只1、梅・桜などに1、草紅葉)木類 山類
4句前の3折表3に「みやまじ」(山類は5去)。また3折表2に「木下闇」があり、もみじ葉と中4句(本来は5去)です。ご工夫ください。

 人絶えし野にあざやかな草紅葉
秋 紅葉は3句物(只1、梅桜などに1、草紅葉)草類 野は地儀 人倫

 蔦紅葉人は知らねど色映えて
秋 紅葉は3句物(只1、梅桜などに1、草紅葉)蔦だけでも秋季 つる植物には植物学上草と木の性質をもつものがあるが、連歌では『連珠合璧集』が草類に分類 人倫


by 連歌楽歳 (2018-07-26 14:17) 

朝姫

楽歳様、遊香様、皆様

宿題確認致しました。
「みやまじ」「木下闇」気付かず失礼致しました。

 隠し田にひかり集むる稲の波

こちらに差替えお願い致します。
遊香様、お待たせしてすみません。

明日の台風はあまり暴れずに日本列島を通り過ぎてくれるといいですね。

by 朝姫 (2018-07-27 16:10) 

連歌楽歳

 隠し田にひかり集むる稲の波   朝姫
秋 稲は草類 田は地儀 「ひかり」は日・月・星のような「光物」が発するもので、「光物」に入れるべきかどうか? 「水」を「水辺用」とした例にならえば「光物関連現象」なのですが。

「稲の波」は「夕露の玉敷く小田の稲筵かぶす穂末に月ぞやどれる  西行」の「稲莚」(一面の稲田あるいは帆の重みで倒れ伏した稲田)と似たような光景でしょう。「隠し田」は年貢逃れのため検地の役人の目を遁れて耕作した田で、江戸時代の言葉。前句の「祠に初穂奉る秋」に続けると、句がニアミス気味のように見えますが、「初穂」は初収穫の稲穂であると同時に、神前のおそなえ全般をも意味しますから、気になるようでもあり、気にしないでもよさそうでもあり。「きみがよのよろづのあきのはつほなるよしだのさとのいねをこそつけ  大江匡房・江帥集」の本歌取りでしょうか。

by 連歌楽歳 (2018-07-27 19:12) 

遊香

台風接近にて外出をあきらめ、連歌に取り組むことになりました(笑)。

朝姫様の艶やかな
蔦紅葉人は知らねど色映えて いただきまして


何処へ止まるやとんぼうの翅
逢魔時に聞く猪おどし
茸狩る道を急かす夕暮れ
照るや降るやとうろこ雲見る
まとふ衣にも吹き寄せの紋
「吹き寄せ」は、着物の秋の柄ですが無理でしたら取り下げます。

楽歳さま、よろしくお願いいたします。

by 遊香 (2018-07-28 16:35) 

連歌楽歳

  何処へ止まるやとんぼうの翅
秋 虫類 『連歌新式』には「とんぼう」について説明がありませんが、元禄時代の連歌書『産衣』に以下の説明があります。「かげろふ 雑也。もゆるとすれば春也。陽炎(かげろふ)也。生類に非ず。虫の事にすれば蜻蛉(とんばう)也。あきつは共よむ也。然れば生類也。とんばうは夏也・・・・・・源氏には秋なり」。練習帖の季語の使い方は、同一の季語が連歌と俳諧で異なる場合は連歌の季(無季ふくむ)を優先、俳諧の季語であるが連歌では季について言及のない場合は俳諧の季語を採用することを原則にしています。『産衣』はとんばうを夏としていますが、連歌データベースには「とんばう」の使用例が皆無です。そういうことから、俳諧秋の季語「とんばう」を連歌に援用したとみなしましょう。

  逢魔時に聞く猪おどし
秋 猪おどし・鹿おどしの表記があって煩わしいので「ししおどし」とひらがな表記にしませんか。「逢魔時」「魔(ま)」は字音ですので、「大禍時(おおまがとき)」と漢字表記を変更しましょう。夕時分。

  茸狩る道を急かす夕暮れ
秋 茸 キノコはさて何類でしょうか? 苔は草類ですが、キノコは葉緑素がないのでちょっと違いますね。植物分類の「菌類」のままでお茶を濁しておきましょう。

  照るや降るやとうろこ雲見る
秋 うろこ雲は俳句秋の季語 聳物

  まとふ衣にも吹き寄せの紋
「吹き寄せ」のデザインが俳諧・連歌で秋の季語として使われた例は歳時記等に見当たりませんでした。はずします。


by 連歌楽歳 (2018-07-28 20:52) 

遊香

楽歳さま
きれいな不思議な写真ですね! 光の粒の特殊撮影でしょうか。

ご指導、ありがとうございました。
とんばう、ししおどし、大禍時、了解です。
「吹き寄せ」の件、お手数おかけしましてすみませんでした。雑のシチュエーションで使ってみることにします。

by 遊香 (2018-07-28 22:22) 

連歌楽歳

遊香さま

こんなにきれいなものかと、われながら驚きました。
私のDNAの2重らせんです。


by 連歌楽歳 (2018-07-28 23:39) 

遊香

えっ、ええ~っ! 超びっくりです!
DNAがあの姿をしていることも、
楽歳様がその写真をお持ちであることも!

by 遊香 (2018-07-29 09:49) 

連歌楽歳

遊香さま

はっはっは!・・・・・・DNAの二重らせんは冗談です。失礼いたしました。
実は、花火の写真でした。

花火は普通、三脚を据えて、広角よりのレンズを使って絞り込み、超スローシャッターで撮影します。

この写真は、アパートのベランダから望遠レンズで遠花火を撮ったものです。isoを上げて、絞り開放、シャッター速度1/100、手持ちです。ピントを花火より手前に置き、ピンボケ写真にしたので、光が球状になりました。
by 連歌楽歳 (2018-07-29 11:25) 

遊香

なんと、見事に担がれました(笑)
螺旋状に見えますものねぇ。

花火としてもふしぎな美しさです。
楽しませていただきました!
by 遊香 (2018-07-29 17:53) 

千草

 何処へ止まるやとんばうの翅     遊香さま

こちらを頂戴いたします。
実は告白いたしますが、いづくへと読むと「や」はいらないかしら、とか
とんばうよりあきづ、あきあかねはいかがかしらなどと賢しら心に考えたりしたのですが、いえいえ。ここは「どこへ」と読み、軽やかな「とんばう」こそ良けれと心底思うに至りました。
錦の織物へさっとひとすじ織りこまれたモダンな差し色の効果と思います。紅葉に赤とんぼ、色に色を重ねてゆく日本の美意識ですね。

はしたなくも意識の流れをつらつら記してしまいましたが
遊香さま、ほんとにすてきなお句と拝しました。

惜しくもお取り下げになりました「吹き寄せ」。
秋の装いにぴったりの日本ならではの意匠ですね。
塩瀬の染めなんてひとつ欲しい。
ただ
あらためて広辞苑を見ましたら、
まず、お料理・建築用語としてあり、和服のデザインのことはちょっぴりでびっくりしました。
また
吹き落ちた松葉、木の実木の葉のあつまりはもしかすると冬の景色になるのかもということも考えました。



付け
月影の海平かに漕ぎいだし
御座し船琴笛載せて月の海
いくとせも変はらじ盃の光
月読みの鏡に露を吹き寄する

よろしくお捌きくださいませ。
by 千草 (2018-07-30 19:50) 

連歌楽歳

 月影の海平かに漕ぎいだし      千草
秋 月 光物 夜分 水辺体

 御座し船琴笛載せて月の海
秋 月 光物 夜分 船は水辺体用外 「御座し船」はなんと読むのでしょうか? 「御座(ござ)」だと字音になります。

 いくとせも変はらじ盃の光
秋 月 光物 夜分 「盃の光」は『連歌新式』『無言抄』『産衣』などが秋の季語として載せていますが、連歌データベースには使用例が皆無でした。8音なので5・3と分けて使うしかなく、575/77の定型にしたがう連歌では使いづらかったせいでしょうか。

 月読みの鏡に露を吹き寄する
秋 月 光物 夜分 神祇 降物 「つくよみ」は要するに月のこと。あるいは「月読(み)の鏡」で月読宮の神鏡かも。あいにく、1折表7「月よみの大臣静かにうなだれて」があり、ダブリ月の気味があります。

「御座し船」「いくとせも」「月読み」句についてご説明・ご再考ねがえれば幸甚です。


by 連歌楽歳 (2018-07-30 22:42) 

千草

おはようございます。
宿題いっぱい恐縮に存じます。

い  御座し船  「し」はいらなかったかもしれないです。
   「おましぶね」と読むつもりでした。

ろ   定型にしたがうべきところ「さかづ・きのひかり」と月を分断したみ     たいで、またお聞き苦しく申し訳ありません。
 いくとせを盃に汲むまろき月
     ではいかがでしょうか。

は   月よみの大臣を失念しまして、失礼しました。
     梢風様、お許しください。
月しろの鏡に露を吹き寄する
     ではいかがでしょうか。
by 千草 (2018-07-31 06:42) 

連歌楽歳

(イ)「御座し船」について
「御座し所/御座所」は手持ちの辞書に載っていましたが「御座し船/御座船」はありませんでした。「世間」→「よのなか」、「渡船」→「わたしぶね」ほど流通しているわけではなさそうです。ひょっとしたら千草さまの頓智でしょうか。俳諧句ですね。ご説明ありがとうございました。

(ロ) いくとせを盃に汲むまろき月
秋 月 光物 夜分 「人生意を得て須らく歌を盡すべし 金樽をして空しく月に対せしむる莫れ」(李白)。李白が詩を編むのか、酒が詩を編むのか。

(ハ) 月しろの鏡に露を吹き寄する
秋 月 光物 夜分 鏡について『連歌新式』は何も説明していませんが、『産衣』に「一也。水鏡は又有るべし……鏡の句恋と述懐と紛るる事也。一句の作者の心持なるべし。打任ては多分恋に成べき也」。『連珠合璧集』は鏡を「恋」ではなく「雑物」に分類。「月しろの鏡」には恋の句の匂いがただよい(多分、苦い、トホホの恋の述懐)、一方で「秋時雨の夜の月」の手のこんだ叙景の感じもします。

以上、如月さま、おあとをよしなに。

by 連歌楽歳 (2018-07-31 11:51) 

千草

宗匠様
ありがとうございました。

 いくとせを盃に汲むまろき月

は、表ですこし表記が変わっておりますのでよろしくお願いいたします。

御座し船は、平家物語に出ていたような気がすると思って
ぱらぱら見直しましたら(岩波文庫)
「御所の御舟」とあり、御座し船はどうもわたくしの造語のようです。
たいへん失礼いたしました。どうぞお取り下げ願います。

また、吹き寄する句は、遊香さまの吹き寄せにインスパイアされ
使ってみたくてならなかったという心情でございます。遊香さま、
お許しくださいませ。

如月様、よろしくお願い申し上げます。

by 千草 (2018-08-01 08:16) 

連歌楽歳

千草さま
表記の誤り正しました。失礼しました。「御座し船」はずしました。

アパートのエレベーターの中でお年寄りが言っていました。「脳の半分は加齢で機能不全。残る半分が暑さで熔けてしまった」。みなさま、お大事に。
by 連歌楽歳 (2018-08-01 11:14) 

如月

宗匠さま、千草さま、皆さま

酷暑お見舞い申し上げます。
逆走台風が西南で悪さをしている間に、関東では猛暑が戻ってきました。これからの長い八月、どうなってゆくのでしょう。
何はともあれ、熱中症にはお互い気をつけましょう。

さて、千草さまの
いくとせを盃に酌むまろき月
を頂戴致します。

拙付

おのづと溢る胸ぬちの詩
琴の音に詠み笙に謡ひつ
仄かに揺れて詩となるらむ
心の雨の今宵な降りそ
心の嵐波な立たせそ
などて今宵は君のいまさぬ

よろしくご指導お願い申し上げます。
by 如月 (2018-08-03 10:58) 

連歌楽歳

 おのづと溢る胸ぬちの詩
雑 人体 「ぬち」は辞書にようと「のうち」を意味する上代語。

 琴の音に詠み笙に謡ひつ
雑 「笙」の「しょう」は字音で、字訓では「しょうのふえ・ふえ」と辞書に出ていますので、「ふえ」とよみを入れておきましょう。

 仄かに揺れて詩となるらむ
雑 暑さで遠のく意識の底で、Swing low, sweet chariot という黒人霊歌を聞いた心地。

 心の雨の今宵な降りそ
雑 「心の雨」は非降物と考えられますが、「な降りそ」と念押しが入っているので、本来の降物と3句ほど離した方が落ち着くかもしれません。「今宵」は「宵」が非時分なので(『連歌新式』)同じく非時分になると考えられますが、変な感じですね。

 心の嵐波な立たせそ
雑 嵐は1句物、肖柏のころから2句物。「心の嵐」を自然現象の嵐(吹物)と同一視するかしないか、次に「波な立たせそ」と水辺用続くだけに判断が難しいところ。「心の○○」と出た場合は、○○が属する類の語はしばらくの間敬遠した方が無難という判断もあります。

 などて今宵は君のいまさぬ
雑 恋 人倫 この句の場合「今宵は非時分」というのは興をそぎますね。


by 連歌楽歳 (2018-08-03 14:23) 

如月

宗匠さま、
ご教示、ご指導、ありがとうございました。

笙はふえと読まなくては使えないのですね。字音だということ、忘れていました。ルビで助けていただき、救われました。有難うございます。
なお、詩はうたと読みたいと思いますが、勿論これは、ルビなしでよろしいですね。

では、夢梯さま、治定をよろしくお願いいたします。

相変わらず猛暑が続いています。私の住む地域では王子神社の祭礼で、日曜まで、御輿や山車が街なかを練り、夜は駅前広場が盆踊りで賑わいます。
この暑さに御苦労様なことですが、中年も老年もお祭騒ぎが好きですね~。熱中症が心配になります。

皆さま、暑い週末、お変りなくお過ごしくださいますように。
by 如月 (2018-08-04 13:50) 

連歌楽歳

如月さま
「四」=「うた」の場合は、おおせのとおりルビは不要かと思います。
by 連歌楽歳 (2018-08-05 00:45) 

連歌楽歳

訂正
先便「四」は「詩」の誤りです。

by 連歌楽歳 (2018-08-05 12:37) 

連歌楽歳

夢梯さまから以下の3折表10治定、11付け句の連絡をいただきました。

     ◇
<3折表10>に如月さまの、
 仄かに揺れて詩となるらむ   如月
をいただき、

<3折表11>付
  安らけく幼な子眠る昼さがり      夢梯
  うたゝ寝の夢に幽けき鈴の音
  浜木綿にたはむれかゝる波の花
  浜風に塩やく煙たなびきて
  浜木綿に寄する小波のさゝめごと
  薄物のそよろとなびく舞の袖
  簾ごしにかさねの色目ちらと見え

数ばかりならべましたが、どうぞよろしくお願い申します。
 当分暑さが続くことゝ存じます。みなさま、どうぞお体御大事にお過し下さいませ。


      ◇
 安らけく幼な子眠る昼さがり      夢梯
夏 昼寝は俳諧の夏の季語ですが、連歌の場合は季の指定が無いので、俳諧の季に引かれて夏。人倫 昼下りで時分。

 うたゝ寝の夢に幽けき鈴の音
雑 昼寝に風鈴とも読めますが、「うたた寝」は連歌の場合、夜分(『産衣』)。「うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものは頼みそめてき  小野小町 古今集」 鈴の音で恋の気分は消えて、怪談めいた気分に。夢も夜分。第9句の「月」と夜分の打越。残念ながらこの句、あずかり。

 浜木綿にたはむれかゝる波の花
雑 浜木綿は俳諧で夏の季ですが、連歌の場合は無季、草類、水辺の指定(『産衣』)。波の花は水辺用 第7句に「蔦紅葉」が出ていて草類5句去りの約束に障ります。この句もあずかり。

 浜風に塩やく煙たなびきて
雑 吹物 浜は水辺体 塩は3句物(只1、焼1、潮1)水辺用 聳物

 浜木綿に寄する小波のさゝめごと
雑 草類 水辺用 「蔦紅葉」と草類の抵触。あずかり

 薄物のそよろとなびく舞の袖
夏 薄物は俳諧の夏の季語、連歌では季の指定なし 衣類
 
 簾ごしにかさねの色目ちらと見え
雑 「簾」の読みはスダレ。「かさねの色目」という王朝風の言葉が出ていますので、「簾」を「御簾」(みす)に変えましょう。

整理しますと、最終的に以下のようになります。

  安らけく幼な子眠る昼さがり      夢梯
  浜風に塩やく煙たなびきて
  薄物のそよろとなびく舞の袖
  御簾ごしにかさねの色目ちらと見え



by 連歌楽歳 (2018-08-07 19:40) 

如月

宗匠さま、
お世話になっておりまして、有難うございます。

夢梯さま、
治定ありがとうございました。このサイトでは直接はお目にかかれませんが、毎回お世話になっております。

皆さま、
昨日は暦の立秋と実際の涼しさがシンクロして、感激(嬉し泣き)の一日でした。この中休み、少しでも長く続いてほしいものですが・・・。残暑はすぐにも戻ってくるでしょうね。

最近の身近なニュースですが、俳句関係の同年輩の知人(男性)が、町中で意識を失って倒れ、救急車で運ばれたということ知りました。熱中症だったということで、2週間も入院したとか。、特に病弱な人ではなく、健康な、むしろ頑健な部類の人だったように思います。
同時期に心臓手術を受けた別の知り合いは5日後には退院したということで、この日数の違いに驚きます。
残暑は長く続くと思われますが、健康に自信があっても熱中症対策は細心にしなくてはならないと、改めて感じたところです。脳へのダメージが一番こわいですね(男性も外出の際には帽子・日傘をぜひお使いください)。

ショックを受けたものですから、つい連歌とは関係のないこと書きまして、失礼いたしました。
皆さま、くれぐれもご自愛くださいませ。
by 如月 (2018-08-08 13:30) 

蘭舎

楽歳さま  みなさま

東京に負けない酷暑だった信州より戻りました。
東京は二日ほど、台風の雨雲のおかげか冷房いらずでほっとしましたが、北へとさりゆく置き土産、ひどい蒸し暑さです。

そんな中、夕蝉がはつ秋を鳴いています。

如月さま、お知り合いのご入院に驚かれましたね。ご退院なさったということで、よろしかったですね。熱中症はこわいです。水分、塩分、睡眠、休養、いろいろと気を付けて、乗り切りたいですね。

さて、
夢梯さまの

 浜風に塩やく煙たなびきて

をいただきまして、拙次、案じました。

むかしながらの海士の苫の屋   蘭舎
汀をはしる磯蟹の影  
かすかにわたる海士の呼声
などか汀をあゆむをみなら
こころのうちを誰にか告げむ
日暮近づき募るこひしさ
などいたづらに齢重ねむ

水辺、居所、人倫、時分・夜分・・・障りについて、
いつものことながら、宗匠を頼り切ってのことですが、
句数ばかり並べました。おゆるしください。
なにとぞ宜しくご吟味お願い申し上げます。




by 蘭舎 (2018-08-09 19:26) 

連歌楽歳

 むかしながらの海士の苫の屋   蘭舎
雑 昔は1句物、述懐 海士は人倫、水辺用 居所

 汀をはしる磯蟹の影
雑 水辺体 磯蟹は水辺用、魚類か貝類のどちらか(亀は貝類、龍は魚類)

 かすかにわたる海士の呼声
雑 人倫 水辺用

 などか汀をあゆむをみなら
雑 水辺体 をみなは人倫 「女」は1句物で、「をみな」は漢字では「女」、ちなみに女郎花も1句物につき、「をみな」(をんな)は1句物でしょうね。

 こころのうちを誰にか告げむ
雑 誰は人倫

 日暮近づき募るこひしさ
雑 恋 「一目見た時好きになったのよ 何が何だかわからないのよ 日暮れになると 涙が出るのよ 知らず知らずに泣けてくるのよ ねえねえ愛して頂戴ね」 時分(日暮れ) 第9句の夜分(月)とは打越を過ぎているので問題ないです。

 などいたづらに齢重ねむ
雑 述懐 齢は述懐の指定用語ではないが、句により述懐となる(『産衣』)。「いたづらに」が効いたこの句はその例。
 

by 連歌楽歳 (2018-08-09 22:32) 

蘭舎

楽歳さま

さっそくにご吟味ありがとうございました。
なんとかセーフのようで一安心です。
尚、あとで気が付いたのですが、打越の留め「らむ」ですので

  こころのうちを誰にか告げむ
  などいたづらに齢重ねむ

につきましては、

  こころのうちを誰に告げむや
  などいたづらに齢重ぬや

などにとも思いますが、これにつきましては、楽歳宗匠、お次の梢風さまにお任せ申し上げます。 早々   蘭舎拝 
by 蘭舎 (2018-08-10 10:39) 

連歌楽歳

①こころのうちを誰にか告げむ
「誰にか」の「か」は疑問・反語の助詞「か」。文末の「む」は意志をしめす助動詞「む」の連体形で、文法通り。

②などいたづらに齢重ねむ 
末尾の「む」は「香炉峰の雪はいかならむ」と同じ推量の「む」。「いか(如何)……む」「など……重ねむ」

一方、
③こころのうちを誰に告げむや
④などいたづらに齢重ぬや
文末に詠嘆の助詞「や」が付いたわかりやすい文型。

どちらが良いかは、治定の梢風さまにお任せします。


by 連歌楽歳 (2018-08-10 13:02) 

梢風


  日暮近づき募るこひしさ      蘭舎

     付

 いまひとたびの逢瀬あれかし    梢風
 ふみよまぬ山がつの目にうくなみだ  〃
 鞠抱いて帰る子どもの声聞けば    〃

○「こころのうちを誰に告げむや」「などいたづらに齢重ぬや」、私なら「こころのうちを誰に告ぐるや」「などいたづらに齢重ぬる」ですが、微妙ですね。

楽歳様、今日は遡って読みましたが、前に「木下闇」~「たかむしろ」夏季打越につきお尋ね頂きながらスルーしてしまっており大変失礼しました。まだら・・が起きていること、いよいよ自戒しなければと思います。

後確認させて頂きたいのですが、「真間の井」を水辺用とされていましたが、これは本体ではないでしょうか。「をとめ塚」は「求塚」? 前の話で済みません。

よろしくお願い致します。

by 梢風 (2018-08-12 13:49) 

連歌楽歳

 いまひとたびの逢瀬あれかし    梢風
雑 恋 ひとたびで数字

 ふみよまぬ山がつの目にうくなみだ
雑 恋(前句・文・涙の相乗効果により) ふみ(文)は3句物(恋1、旅1、文学1) 人倫 人体

 鞠抱いて帰る子どもの声聞けば
雑 人倫 鞠は蹴鞠か手鞠か。抱いてとあるので、手鞠よりは大きそう。サッカーボールを抱いて帰るこどもか。

ご指摘ありがとうございます。「真間の井」は水辺体です。「用」は誤りでした。また、万葉以来の伝説は「おとめ塚」。神戸の処女塚古墳。「求塚」はおとめ塚伝説を脚色した能楽の題名。今ではごっちゃになっています。漱石の『草枕』にこの話が出てきますね。女主人公は、私なら二人とも男妾にします、とアッパレでした。


by 連歌楽歳 (2018-08-12 15:09) 

梢風

楽歳様。お応え有難うございます。「おとめ塚」「求塚」、なにやら根っこのある話のようでね。2人ともおとこ妾に、ですか。これぐらいの気概欲しいですね(^^)


by 梢風 (2018-08-12 16:11) 

蘭舎

梢風さまにお尋ねです。

>「こころのうちを誰に告げむや」「などいたづらに齢重ぬや」、私なら「こころのうちを誰に告ぐるや」「などいたづらに齢重ぬる」ですが、微妙ですね。

のご発言についてですが、
「などいたづらに齢重ぬる」の連体形の留めは余韻があって、素敵と思いますが、「こころのうちを誰に告ぐるや」の「告ぐる」(連体形)には違和感があるのですが・・・。文法に自信はありませんが、なんとなく落ち着き悪く、お教えくださると幸いです。蘭舎拝
by 蘭舎 (2018-08-12 17:20) 

羽衣

梢風さま
いまひとたびの逢瀬あれかし 
こちらを 長句 に何卒よろしくお願い致します。

by 羽衣 (2018-08-13 01:48) 

梢風

たけくらべでございました(^^;) 羽衣さんご注意有難うございます。

 いまひとたびの逢瀬あれかし

    ↓

世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ

楽歳様、羽衣様よろしくお願い致します。

蘭舎様、「こころのうちを誰に告ぐるや」の「告ぐる」(連体形)には違和感があるのですが・・・。

ですが、特に問題ないと思います。芭蕉に「しぐるるや田の新株の黒む程」と連体形接続の「や」もあります。「かな」体言に、「けり」は活用語の連用形と接続が決まっていますが、「や」だけは何にでもくっつきますね。いろんな実験が出来ます。連歌にはなりませんけれど、「びっくりや・・」なんて、英語連句の翻訳にも「Ya!」なんてありませんでしたか。かれらの方が「や」をよく知ってる、となりますね。

by 梢風 (2018-08-13 09:28) 

連歌楽歳

 世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ
雑 恋 世は5句物(只1、浮世・世間の間に1、恋の世1、前世1、後世1)。この句の場合は「只1」に該当します。しかし2折裏第3句に「うつせみの世」が既出です(「うつせみ」は「世」にかかる枕詞で、「うつせみの世」の「世」は「只の世」と解釈しています)。困りましたね。そこで、「あしびきの山…」という枕詞の使用例に比べれば、「うつせみの世」は枕詞とそれに続く名詞との関連性が格段に緊密で、「うつせみの世」は「はかない世」であり、「はかない世は浮世(憂き世)」であるというこじつけを理由に、既出の「うつせみの世」を只1の世から浮世・世間の世と解釈変更することで決着をつけたいと思います。いかがでしょうか。世で述懐 数字

また、「いまひとたびの」という言い回しは千草さまの発句の「いまひとたびを」と重なります。この是非は感覚の問題が大きいので(発句にあたっての千草さまの<作者から一言>をお読み下さい)、第13句の治定をなさる羽衣さまのご判断にゆだねます。

       ◇

ついでに、梢風さまご提示の「しぐるるや田の新株の黒む程  芭蕉」の切字「や」は、もともと詠嘆の意をこめた間投助詞です。切字ですから助詞としての役目は「しぐるる」と「田の新株」の間に、時間的・空間的・意味的に一呼吸おく、それだけのことです。ちなみに間投助詞「や」は様々な品詞の様々な活用形に付きます。

この芭蕉句を「こころのうちを誰に告ぐるや  梢風」の「や」の使い方の証句として挙げられた点には、以下のような疑問があります。


蘭舎さまが「疑問」「反語」の句としてお作りになった

  ①こころのうちを誰に告げむや
  ②などいたづらに齢重ぬや

を品詞分解しますと、①告ぐの連用形「告げ」+完了の助動詞「む」の終止形+助詞「や」の構成、②動詞「重ぬ」の終止形「重ぬ」+助詞「や」の構成。いづれも終止形のあとに「や」が置かれています。

①②の文末に置かれた「や」は、「誰に」「など」との組み合わせから、詠嘆の間投助詞ではなく疑問・反語の終助詞「や」と解するのが妥当でしょう。

これを、言い変えた

  こころのうちを誰に告ぐるや  梢風

の句に、蘭舎さまが違和感を覚えられたのは、疑問・反語として作った句の「や」が、詠嘆の句の「や」にすり替えられているからでしょう。

古典文法の教科書は
③疑問・反語の「や」を文末で使う場合「終止形か已然形に接続する」
④疑問・反語の「か」の場合は連体形に接続すると書いています。

⑤散文ですが『源氏物語』から例文A
  けふよりは、おとなしくなり給(たま)へりや  (源氏物語・紅葉賀)
動詞「給ふ」の命令形「給へ」に完了の助動詞「り」の終止形、さらに助詞「や」。

⑥同じく例文B
  なにごとぞや。腹立ちたまへるか
「なにごとぞや」は何事(名詞)+助詞「ぞ」+助詞「や」。「腹立ち給へるか」は動詞・「腹立つ」の連用形「腹立ち」+動詞「給ふ」の已然形「給へ」+完了の助動詞「り」の連体形「る」+助詞「か」に分解できます。

また、
  名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと
「ありやなしや」は<動詞終止形+や+形容詞終止形+や>です。

この歌を
  名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はあるやなきやと
と動詞、形容詞を連体形に変えると、響きが変ですね。

俳諧に例をとれば、
  我がおさな名を君はしらずや  芭蕉
を、
  我がおさな名を君はしらぬや
とすると、ちょっとした違和感が生じます。
  我がおさな名を君はしらぬか
これで、句の美感はさておき、言葉のざらつきは消えます。

疑問・反語形の句「こころのうちを誰に告ぐるや」は、文法にしたがえば、
  こころのうちを誰に告ぐや
  こころのうちを誰に告ぐるか
が正しい用法です。

それでは、羽衣さま。おあとをよろしくおねがいいたします。


by 連歌楽歳 (2018-08-13 15:36) 

連歌楽歳

訂正
いくつか前のコメントで

     ◇

①こころのうちを誰にか告げむ
「誰にか」の「か」は疑問・反語の助詞「か」。文末の「む」は意志をしめす助動詞「む」の連体形で、文法通り。

②などいたづらに齢重ねむ 
末尾の「む」は「香炉峰の雪はいかならむ」と同じ推量の「む」。「いか(如何)……む」「など……重ねむ」

一方、
③こころのうちを誰に告げむや
④などいたづらに齢重ぬや
文末に詠嘆の助詞「や」が付いたわかりやすい文型。

どちらが良いかは、治定の梢風さまにお任せします。


by 連歌楽歳 (2018-08-10 13:02)

  ◇
と書いた部分に重大な書き誤りがありました。

③こころのうちを誰に告げむや
④などいたづらに齢重ぬや
文末に詠嘆の助詞「や」が付いたわかりやすい文型。
      ↓
文末に疑問・反語の助詞「や」が・・・・・・の勘違いでした。
梢風さまのご判断になにがしかの影響を与えたとすれば、ひらにご容赦ください。

    楽歳陳謝


by 連歌楽歳 (2018-08-13 16:11) 

蘭舎

楽歳さま 梢風さま

おはようございます。
私の書きました違和感に関して、いろいろとご教示ありがとうございます。

まづは「誰に告ぐるや」のしらべへの違和感がどこからくるものか、私なりに、文法、品詞分解、用例、証句など調べはじめておりましたところ、間もなく、楽歳さまがわかりやすいご解説をくださいました。とてもありがたく存じます。

梢風さまの「こころのうちを誰に告ぐるや」を解釈しきれなかったためのお尋ねだったのですが、「こころのうちを誰(か?)に告げることだなあ」と解釈すると、なにか消化できませんでした。

助詞の「や」は、詠嘆(感動、ためいき、感慨)、呼びかけ、疑問、反語と働きがいくつかあって、楽歳さまも触れておられますが間投助詞(切字の「や」もそれです。)、そして係助詞、終助詞のように分けられるようです。とはいっても、詠嘆と疑問、反語がすっきりとは分けられない場合もあるかとは思います。

「誰に・・・」は、「告ぐるや」(詠嘆)とするとあまりに心情が複雑で、やや騒がしく、そこのところが私には、もやもやとしておりました。
「や」は、ちょっとややこしいのですが、もしもうまく使えるようになるとすれば、すてきな古雅のしらべになるのでしょうね。
いろいろと確かめられて、良い勉強になりました。
お二方に感謝いたします。   不一 蘭舎拝
by 蘭舎 (2018-08-14 08:54) 

蕉風20

「や」という助詞はややこしいですね。許六の『宇陀法師』に「七つのや」などとありますが、未だに何言ってるのか分かりません。

私の「こころのうちを誰に告ぐるや」につき、「蘭舎さまが違和感を覚えられたのは、疑問・反語として作った句の「や」が、詠嘆の句の「や」にすり替えられているからでしょう」は、楽歳様の丁寧な整理を拝見して、その通りだと思います。

要するに文の最後に係助詞「や」が来るという文末用法で、これは「活用語の終止形・已然形に付」き、楽歳様・蘭舎様の「違和感」は正当だと思います。ただ、「誰に告ぐるや」の文法レベルの不備は分かりますが、なぜ自分がこの形にこだわるのだろう、というのは、これは自分の嗜好の問題になるかと思います。

「誰に告ぐるや」と「や」は連体形にはつかないけれども、「誰にや告ぐる」という係り結びの倒置によって得られる韻律を活用したい気持ちが優勢なのか・・とこの辺りに出口があるようは気がします。文法は後からついてくるもので、やはり先行するのは情感であり感覚なのだろうと感じています。

「ひとたびの」については、発句に「梅開くいまひとたびを連ね歌」があり、「世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ」は不細工なことでした。失礼しました。

 逢瀬てふもの知り初めてより隠る

でどうでしょうか。

by 蕉風20 (2018-08-15 00:57) 

梢風

前便、名前間違えました。「蕉風」→「梢風」です。
by 梢風 (2018-08-15 00:59) 

連歌楽歳

 逢瀬てふもの知り初めてより隠る   梢風
雑 恋 このあたりの恋心の微妙さ、恋の駆け引きについては疎いもので、句意についての論評をするちからはありませんが、それにしても、連歌の先達たちが目を丸くするような句形ですね。

   野辺に行きて折りつることは
 霜のうちにうつらぬはなほ哀れとやしる

   五月闇おぼつかなさのいとどまさらん
 ながめする空はさのみや

以上のような6/7/―6/7/7/、5/7/7/―5/7の歌の掛け合いを、伊地知鉄男『連歌の世界』が紹介しています。連歌が短歌を2つに割って5/7/5-7/7で詠みあうようになる以前の、古い歌謡のリズムにのった掛け合いではなかろうかと著者は推測しています。逢瀬てふもの知り初めてより隠る――バッハを変拍子のジャズにして楽しむという梢風さまの実験精神に敬意を表します。

さりながら、小西甚一『宗祇』にはこんなことが書いてあります。ちょっと長くなりますが要約しないで全文引用します。

「連歌はもともと特性のない表現をよしとする。西順の『連歌破邪顕正』(元禄6年刊)に、最近は、耳遠く異様な表現や『細工がましく珍しき詞』を新しくて魅力的だと思い違いしている連衆が多いけれども、それは邪道であって、正風の連歌は、毎日毎晩、どこの座に出る「何の事もなく安らか」な句、たとえば、
    
    のどかなりけり曙の空
    行くゆく涼し川づらの道
    ほのめき出づる山のはの月
    けさめづらしき初雪の庭

の類で付け進めるのが良く、これを「何の変わりたるおもしろき節も無く、いつも同じ事ばかりにて、古めかしく浅々し」と思う連衆が印象の強烈な句をつけたがるのは誤りで、連歌は前句との付け方にこそ新しみを求めるべきであり、句そのものは『世の常』なのが最上だ」

歴史的に見れば、連歌は句の作り方も、付け合いの呼吸も定型化の度合いが過ぎ、マンネリ化して、俳諧に座を奪われたわけですが、「連歌練習帖」はその消えてしまった連歌の呼吸法を、文献をたよりに模写してみようという試みをしています。

  日くらしなきてなみだちるころ      宗恕
  なでしこのかたみあはれむおりおりに   肖柏
  すゑながかれとおもふくろかみ      宗友
       (葉守千句 第1)

何事もなく安らかな句が並んでいますね。

梢風さまの7/8/3の句ですが、「練習帖」コーディネーターは、バッハをジャズるレベルを超えて、サッカーのピッチでタックルするような強烈な印象をうけました。

そういうわけ、この句はいただけません。また、「いまひとたびの」の判断は羽衣さまにおまかせしようと思っていましたが、作者が取り下げを表明されましたので、そのとおりにいたします。


by 連歌楽歳 (2018-08-15 08:29) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
日はつれなくも秋の風 (飽く迄も冷房下からの風景にて)の趣ですが
夜になりますと 虫だけは涼やかに鳴き始めました。
猛暑と家事多難に喘いでおりますが 暫しみやび心に遊ばせて頂きます

 扨、六十三句目ですが ゛世゛の解釈をフレキシブルにして頂き
 ゛いまひとたび゛ のフレーズが 発句(の世界)に障るか(戻るか) と
 申しますと 発句は初春(梅) 及び 連ね歌への言祝ぎ・挨拶ですし
 此方は 申すまでもなく 述懐がらみの恋句ですので 
 梢風さま句 としてはめづらしき御句と頂かせていただきます。

    世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ   梢風

         付け
   
     折り目正しく結ぶたまづさ
     こだま(木霊)ばかりを返すみちのく
     木霊となりてかへる離宮(とつみや)
     いとまめやかに伝ふ(語る)乳母子(めのとご) 
     みやびかはせる仲らひも絶え
     門出の涙かれいひに落ち
     越え来し関の名もおぼろげに(なる・なり)

相変わらずの 猛暑中、 宗匠さまには申し訳ございません。
意味不明とは存じますが よろしくお導きの程 お願い申し上げます。

      

by 羽衣 (2018-08-15 14:25) 

千草

ごめんください。

発句は、もうこれで終わりかもしれないけれどいまひとたびという
述懐の句でございます。
千草
by 千草 (2018-08-15 19:47) 

梢風

楽歳様拙句へのご意見有難うございます。

  逢瀬てふもの知り初めてより隠る

「連歌の先達たちが目を丸くするような句形」、又「サッカーのピッチでタックルするような強烈な印象」というご感想、なるほどそこまでになるのかと思いました。連歌を掘り下げておられる楽歳様の感覚を頼りにするしかないところです。「7/8/3」と書かれているのは拙句「逢瀬てふ」句の拍数でしょうか。それならば「5/7/2/3」と思いますが、少々破調はあるかなという程度の意識でした。小西甚一先生が連歌の規範としてあげておられる「宗祇」の例の「水無瀬三吟」でも「おぼろげの月かは人も待てしばし 宗祇」の句あり、浅々とはこぶだけでなく、かなり曲が入っているように感じます。うしろの方は「2/3」ですね。

「逢瀬」句、「隠る」は無常ではなく、知り初めてから人と会うことがつらい、一目を避けたい気持ちが募るようになった、の意です。

自分だけの感覚では心許ないところ、色々有難うございます。


by 梢風 (2018-08-15 23:20) 

連歌楽歳

<3折表13治定>
 世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ   梢風

作者の梢風さまは取り下げを表明されましたが、治定をされた羽衣さまが「世」も「いまひとたびの」も、ともに障らずとの判断をされて句がよみがえりました。あちこちからブーイングが聞こえるようであれば、そのとき、再検討することにしましょう。

<3折表14付け>
   折り目正しく結ぶたまづさ    羽衣
雑 レブレターの場合、結びはどんなものが良いのでしょうか。この句自体には恋を示すものがありませんので、恋の句にはなりません。

   こだま(木霊)ばかりを返すみちのく
雑 この「木霊」は音・声の反響であるやまびこ みちのく(陸奥)は国郡。みちのく(陸奥)と陸奥(むつ)とは東北全体をさす言葉。また、東北全体をさす「みちのく」の一部に、現在の青森・岩手をさす「むつ」がふくまれる。2折表1に「陸奥のねぷた」が出ているので、みちのくを「信濃路」「大峰」のような別の場所に変えてください。

   木霊となりてかへる離宮(とつみや)
雑 神祇 この木霊は精霊。「とつみや」には離宮と外宮の意味がある。ここの離宮は外宮のこと。

   いとまめやかに伝ふ(語る)乳母子(めのとご)
雑 人倫
 
    みやびかはせる仲らひも絶え
雑 縁の切れ目の原因は色々でしょう。

    門出の涙かれいひに落ち
雑 旅 涙とともにパンを食べた者でなければ、人生の本当の味はわからない、という名文句がありました。人生を知る旅立ちですか。

    越え来し関の名もおぼろげに(なる・なり)
雑 旅 関は4句物(只1、名所1、恋1、春秋をとむるとと云いて1)「おぼろげ」だけでは雑、月と結べば春


by 連歌楽歳 (2018-08-15 23:51) 

羽衣

宗匠さま 梢風さま 千草さま 皆さま
昨晩より コメント欄に書き込んでおりまして 家事の合間 合間に
したためましたもので 梢風さまの 御心変わりを知らず 大変失礼
致しました。
゛いまひとたび゛は 百人一首にも 
    あらざらむこの世のほかの思ひ出に
         いまひとたびの逢ふこともがな(和泉式部)
    小倉山峰のもみぢ葉心あらば
          今ひとたびのみゆき待たなむ(藤原忠平)
とございますので 皆さまも 慣れ親しんでいらっしゃることと存じます。
頂戴致しました梢風さまの御句は まさに和泉式部流の趣の恋句で

    浜風に塩やく煙たなびきて     梯
      日暮れ近づき募るこひしさ    舎  
    世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ 風

と この辺りで 恋のクライマックスとされてもよろしいかと存じました。
山がつ の恋も 悪くはございませんが 打越に浜風 塩 とござい
まして 当方といたしましては 鄙 ではなく より みやび を求めた
次第でございます。
千草さまの 御発句は それだけで 素晴しい存在感とオーラが
ございます。六十三句目に 再び゛いまひとたび゛ が現れたとしても
なんら損なわれるものではございません。
と 当方は考えるのですが、如何でしょうか?

今宵も 深夜となり申し訳ございません。
お導き賜り 誠に有り難うございました。
尚、拙みちのく句は 真間の井、みやまぢ とございましたので
取り下げさせて頂きます。
何かと 失礼の段お許しくださいませ。
皆さまには どうぞご健勝にお過ごし遊ばされますよう
有り難うございました。
by 羽衣 (2018-08-16 02:24) 

連歌楽歳

羽衣さまへ
 「みちのく」句、削ります。

梢風さまへ
  ①逢瀬てふもの知り初めてより隠る
  ②おぼろげの月かは人も待てしばし

『十七季』は第三を長高くするための心得として、5/7/5の区切りと意味上の区切りが一致しない胴切れ・句割れ・句跨りを避けるよう指南しています。俳諧の場合でも575の区切りと意味上の区切りが一致するのが長高い句の条件の1つなのでしょう。

①ですが5/7/5で区切ると、
  逢瀬てふ/もの知り初めて/より隠る
意味上の区切りは
  逢瀬てふもの/知り初めてより/隠る
(これを7/8/3としたのは小生の数え間違い。ごめんなさいね)

①のやっかいな点は、下5の「より隠る」です。言葉としてのまとまりを成していません。意図的なアクロバット技法だと、私は感じました。②の「待てしばし」は「しばし待て」の倒置形ですから意味としてのまとまりがあります。

①の「逢瀬てふもの」は逢瀬と云うものの意で、②の「おぼろげの月」と比べて、言葉のまとまり感がより強いので、「逢瀬てふ/もの…」と上中に跨らせず、工夫して中7で使った方が自然でしょう。「……逢瀬てふもの知り初めて」などと。

②を5/7/5で区切ると、
  おぼろげの/月かは人も/待てしばし
 「おぼろげの」は次に来る「月」を修飾しますが、こうした修飾句と被修飾句が575に跨ることは、和歌の時代からよくありました。「橘の花ちる軒の忍草昔をかけて露ぞこぼるる」。「おぼろげの/月」、「橘の/花」「軒の/忍草」と間に一呼吸入ってもその関係ははっきりしています。中7の「月かは人も」は、「聞けばいまはの春のかりがね」と帰る雁への名残りおしさを歌っている前句をうけて、「(おぼろげの)月じゃないよ、良い月なのだから(雁だけではなく)人も」という一まとまりの意味があります。(すっきりとした意味上の区切りは「おぼろげの月かは/人も待てしばし」の9/8なのでしょうが)

  月見する座にうつくしき顔もなし
  おぼろげの月かは人も待てしばし

両句ともにすんなり575で詠めると思いますが、いかがでしょうか?


by 連歌楽歳 (2018-08-16 11:52) 

連歌楽歳

3折表14に、形シンプルにして、それ故に豊かな抒情をよびこむ、

  折り目正しく結ぶたまづさ    羽衣

をいただき、

3折裏1付句に、

 防人は霞める空を仰ぎ見て        楽歳
 よきことを県召にて聞かばやと
 許されて隠岐を離るる春の来て

    ◇

 防人は霞める空を仰ぎ見て        楽歳
春 霞は聳物 空は天象、防人は人倫

 よきことを県召にて聞かばやと
春 

 許されて讃岐を離るる春の来て
春 隠岐は国郡 

by 連歌楽歳 (2018-08-16 19:39) 

羽衣

宗匠さま
拙 たまづさ句 御治定頂き有り難うございました。
当方は 仮名表記の方が 好みですが
只今の場合 打越御句に こひしさ とございますので
拙句 は 漢字で 玉梓 又は 玉章 と致した方がよろしいかと
存じます。何卒よしなにお願い申し上げます。

愈々 三折裏! 波乱万丈 を つい期待致してしまいますが
連歌練習帳のご精神に則り 粛々と 淡々と「世の常」を極める!
これが一番難しいですね。 相も変らずの宗匠さま任せとなりま
しょうが お導きの程 よろしくお願い致します。
by 羽衣 (2018-08-17 01:13) 

連歌楽歳

羽衣さま

『連歌新式』(フルネームは『連歌新式追加並新式今案等』には韻事について、字(漢字)と詞(かな)は打越を嫌わない、物名と物名のばあい、時雨と夕暮などは往時は嫌っていたが、いまでは嫌わない、としています。『新式』の注釈書にあたりますと、「しらゆふ・枕ゆふ、などは嫌わない」(心前注)、「物名と物名とのとまり、今の世には不嫌是」
(永禄十二年注)とあり、人によって判断がぶれています。

   日暮近づき募るこひしさ           
   世にあらばいまひとたびの逢瀬あれ    
   折り目正しく結ぶたまづさ          

形容詞の語幹に接尾字「さ」がついた名詞「こひしさ」と、名詞・たまづさの「さ」が打越で障るかどうかは、主として感覚的なものでしょう。作者の嗜好を尊重して、たまずさを感じにします。漢字の選択は楽歳の好みで「玉梓」。

by 連歌楽歳 (2018-08-17 14:05) 

羽衣

宗匠さま
字(漢字)と詞(かな)は打越を嫌わず とのご教示 誠に有り難う
ございました。仮名留めが続いてもよろしいようで これからは
あまり気にしないように致します。
此度は 折端でもあり 漢字表記 玉梓 として頂き なにやら
引き締まった感じが致しました。大変結構に存じます、
遅れ馳せながら御礼申し上げます。 
by 羽衣 (2018-08-20 02:00) 

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