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電脳網千句第8  賦何垣百韻  4折裏  2018.1.7~2019.1.15

marrakechhotel.jpg

  
  ぜえぜえと荒るる喉を宥めつつ        姫
   遠く聞こゆる飴売りの声           香
  静けさのきはみの底の忘れ河        草
   伏せし想ひのときにせきあげ        月
  ながらへし者こそあはれ徒野に        梯
   すゞろに綴る方丈の日記           舎
  璞の言葉を磨く花の朝             風
   ひかり放ちてのぼる若鮎           衣      
   
 
    
  

 

 

 

 

 

 

    <<進行表はこちら>>

 

 

 


コメント(53) 

コメント 53

朝姫

楽歳様、皆様

暖かな冬の陽射しが気持ちのいいこの頃です。
それなのに残念なことに風邪を引いてしまい一昨日夜から寝込んでおりました。
今日は熱は下がりましたが仕事を休んで家の中でグズグズしております。
あー、紅葉狩りに出掛けたいです!
皆様もどうぞ体調気を付けてくださいませ。

さて、楽歳様の
  熊野鴉の鳴かぬ日はなし
をいただきました。


  ふだらくを心に秘めて経をよむ   朝姫
  床にまで届く表のあれやこれ
  ぜえぜえと荒るる喉を宥めつつ
  鐘の音も遠く聞こゆる峠道

熊野ときたら補陀落渡海を是非とも出したいと思いましたが、水辺が近くにあって諦めました。
心に秘めるくらいなら大丈夫でしょうか?
障るようでしたら取り下げます。
宜しくお願い致します。

by 朝姫 (2018-12-01 10:36) 

連歌楽歳

  ふだらくを心に秘めて経をよむ   朝姫
雑 釈教 山類 ふだらく(補陀落)はサンスクリット「ポタラカ」(観音が住む山)の音訳で、チベット・ラサのポタラ宮などに使われた。「日光」も二荒(ふたら)→にこう→日光となったという説あり。連歌ではサンスクリット音訳語も字音同様に扱われていたが、「補陀落」に関しては、『連珠合璧集』の釈教に収められ、また、「熊野千句」第4の2折裏に、

 南はれたる那智の海つら      盛長
 ふたらくの舟こそ誠法の道     常安

の例がある。「経」は字音であるが、「経文」が『無言抄』釈教の項にみえる。

  床にまで届く表のあれやこれ
雑 この場合、床は「ゆか」でしょうか?「とこ」でしょうか? 「表」は何でしょうか?

  ぜえぜえと荒るる喉を宥めつつ
雑 人体 暫くの間、喉に(のんど)と読みを入れておきましょう。

  鐘の音も遠く聞こゆる峠道
雑 鐘は4句物(只1、入相1、釈教1、異名1) 山類
 
朝姫さま、病みあがりの作句、いたみいります。蘭舎さま、月の出を楽しみにしています。
 

by 連歌楽歳 (2018-12-01 12:27) 

朝姫

楽歳様

早速のご指導ありがとうございます。
「ふだらく」→「ふたらく」の方が宜しいようですね。
そのように変更お願い致します。

  床にまで届く表のあれやこれ

「床」は「とこ」です。
臥せっていると外の音が色々聞こえてきて、羨ましいやら気になるやらで、熊野烏もそんな状況で聞いていたりして、と自身に引き付けての句でした。
あまり連歌らしくないですね。
そぐわないようでしたら、取り下げます。

宜しくお願い致します。
by 朝姫 (2018-12-01 13:50) 

連歌楽歳

●補陀落/ふたらく
古文では濁音を表記しませんので「ふたらく」でしたが、今となっては「ふだらく」が妥当でしょうね。辞典なども濁音表記です。こだわるのであれば「補陀落(ふたらく)」とする方法もありますが、そこまでやる必要があるか、疑問です。

●床=とこ、表=家の外、のご説明ありがとうございました。しばしの間、子規の『病床六尺』ふうの暮らしだったのですね。「病に寐てより既に六、七年、車に載せられて一年に両三度出ることも一昨年以来全く出来なくなりて、ずんずんと変つて行く東京の有様は僅わずかに新聞で読み、来る人に聞くばかりのことで、何を見たいと思ふても最早我が力に及ばなくなつた。そこで自分の見た事のないもので、ちよつと見たいと思ふ物を挙げると、
 一、活動写真
 一、自転車の競争及び曲乗
 一、動物園の獅子及び駝鳥(だちょう)
 一、浅草水族館
 一、浅草花屋敷の狒々(ひひ)及び獺(かわうそ)
 一、見附の取除け跡
 一、丸の内の楠公(なんこう)の像
 一、自働電話及び紅色郵便箱
 一、ビヤホール
 一、女剣舞及び洋式演劇
 一、鰕茶袴(えびちゃばかま)の運動会
など数ふるに暇いとまがない」

「とこ」と読みをいれておきましょう。

by 連歌楽歳 (2018-12-01 14:52) 

連歌楽歳

なお、4折表の「鴉」の表記を「烏」にかえます。
by 連歌楽歳 (2018-12-01 15:03) 

朝姫

楽歳様、皆様

「ふだらく」の件、了解致しました。
濁点のままでお願い致します。

たった二日で音をあげてしまいましたが、子規のことを思えば「何のこれしき」ですね。
それでも、何もしないで横になっていられることを有り難いとは思うものの、仕事も家事も紅葉狩も美術展も買い物も棚上げになってしまうと、子規ではないですが、色々とやりたいことリストを作りたい気分です。
乾通りの公開ニュースも憎らしい限りです。
一度は行ってみたいと思いつつも、この冬もまた見送りのようです。

皆様、どうぞご自愛くださいませ。

by 朝姫 (2018-12-01 17:07) 

蘭舎

楽歳さま

4折表11句目 月の句への変更

井に汲める若水に星降るごとく     舎
 ↓
井に汲める若水に月鎮もりて 舎 

とさせていただきます。障りございましたら
ご教示くださいませ。         

by 蘭舎 (2018-12-03 06:46) 

連歌楽歳

蘭舎さま

4折表の月、ありがとうございました。若水汲みは立春の宮中行事でしたが、のちに元旦の行事として一般に広がりました。旧暦の元旦の場合はあいにく月は出ませんが、「鎮もる」を「眠りにつく」「衰える」と理解すれば、つじつまはあいます。
by 連歌楽歳 (2018-12-03 12:20) 

連歌楽歳

みなさま

楽歳は趣味の写真撮影の旅に出ます。帰宅は19日。しばらくの間、練習帖はお休みです。あしからず。

楽歳
by 連歌楽歳 (2018-12-05 23:00) 

連歌楽歳

お待たせいたしました。旅から帰ってきました。連歌、再開しましょう。
成田空港で宅配を依頼した荷物が、行方不明になったと業者から連絡がありました。カサブランカ→イスタンブール→成田と無事に運ばれ、最後の成田ー都内間で道に迷うとは。
by 連歌楽歳 (2018-12-19 19:02) 

遊香

楽歳さま
お帰りなさいませ。お荷物も無事に届きましたでしょうか。

朝姫様の
ぜえぜえと荒るる喉を宥めつつ 
いただきまして 付

粥をすすりて恋ふ温き酒  遊香
癒へし朝には門を清めん
遠く聞こゆる飴売りの声
会ひたき人の見舞ひ待ちわぶ

私も風邪をひいてしまい、忘年会を次々キャンセル、ぜえぜえ…の句が身にしみております(苦笑)。
どうぞよろしくお願いいたします。

by 遊香 (2018-12-21 17:14) 

連歌楽歳

 粥をすすりて恋ふ温き酒  遊香
秋 温き酒は俳諧冬の季語「燗酒」の親戚のように聞こえるが、芭蕉『奥の細道』の「種の浜」のくだりに「浜はわづかなる海士の小家にて、侘しき法花寺あり。ここに茶を飲、酒をあたためて、夕ぐれのさびしさ、感に堪たり」とある。寂しさや須磨にかちたる浜の秋」とある。『毛吹草』では連歌暮秋の季語。「恋ふ」の連体形は「恋ふる」となるので、
 粥をすすりて温き酒恋ふ
としましょう。しかしながら1表8の「あたゝめ酒を振舞ひにけり」と重複感あり。最終判断は治定のさいに。

 癒へ(え)し朝には門を清めん
雑 時分 朝は2句物(朝1、けさ1) 居所

 遠く聞こゆる飴売りの声
雑 人倫

 会ひたき人の見舞ひ待ちわぶ
雑 恋 人倫


by 連歌楽歳 (2018-12-21 22:44) 

千草

お帰りなさいませ。
お土産話を楽しみにしております。
治定させていただく前に
飴売りの声と打越の熊野鴉の鳴くは障りませぬかどうか
念のためお伺いいたします。千草
by 千草 (2018-12-22 10:04) 

連歌楽歳

千草さまは鋭敏な聴覚をお持ちですね。

『連歌新式』は「音に声、響きは打越をきらう」としています。「熊野の烏が鳴く」「飴売りの声」がこれに該当するかどうか、私は判断に迷います。

 衣うつ音を聞くさへ目もあはで  清林
  人を待乳の山の名もうし     行助
 時鳥かたらひ捨てし後の暮    量阿
   (寛正七年心敬等何人百韻 三裏5-7)

えい、やっと、治定なさる千草さまがお決めください。

by 連歌楽歳 (2018-12-22 12:05) 

連歌楽歳

あるいは――。

鴉が鳴く→呼吸音のオノマトペ→飴売りの声、を「輪廻」とする考え方もあるでしょう。
by 連歌楽歳 (2018-12-22 12:21) 

千草

楽歳様
輪廻と申しますか
かあかあ→ぜえぜえ→「飴はいらんかね~」の
サウンド並びにヴォイス三句と考えるわけですね。
さすがのご教示ありがとうございます。
おもしろうございますので、「飴売り」をいただいて
付けを案じます。
飴売りは江戸末期から明治以降盛んになったようですね。
舅は「よかよか飴」のことなど話してくれたことがあります。
自分の体験をおさらいすると
お祭りの鼈甲飴、杏飴、注文すると作ってくれる飴細工屋は
たいがい寡黙でむすっとしていていました。
音があるのは痰切り飴の店で華々しく包丁の音を立てていますね。
ではのちほど。
千草


by 千草 (2018-12-22 17:13) 

千草

 遠く聞こゆる飴売りの声 遊香様

こちらをいただきます。

付け 
    早瀬にはうたかた沈みまた浮かみ      千草

    ことのほか晴れわたりたる天の原

    静けさのきはみの底の忘れ河

    よろしくお捌きくださいませ。

よきクリスマス、よき新年を、皆様に。 千草

  


by 千草 (2018-12-23 10:13) 

連歌楽歳

  早瀬にはうたかた沈みまた浮かみ      千草
雑 水辺体 2折裏5に「ときに早瀬の浮きつ沈みつ」が既出、重複感があります。

  ことのほか晴れわたりたる天の原
雑 天象。本日(12月23日)の朝日新聞1面トップの見出し「戦争のない平成に心から安堵 沖縄犠牲への思いこれからも 天皇として最後の誕生日 85歳」。共和主義者の楽歳としては、この句と新聞記事の偶然の一致が妙にひっかかります。個人的な感想です。

  静けさのきはみの底の忘れ河
雑 「忘れ河」がどこかの川の別称であれば、水辺体。忘却にかかわる事であれば、非水辺。

by 連歌楽歳 (2018-12-23 13:09) 

千草

早瀬の句は早々に取り下げます。
楽歳さまのお句が無意識下にありましたようでまことに失礼しました。

天の原の句は、前句に付けたのみにて他意はありません。
忘れ河はどのようにも解釈していただけると思います。

よろしくお願いいたします。 千草

by 千草 (2018-12-23 14:11) 

連歌楽歳

千草さま
了解です。忘れ河の水辺/非水辺は付け句しだいという変則で。
by 連歌楽歳 (2018-12-23 15:29) 

如月

楽歳さま
お帰りなさいませ。たくさんの収穫を得られたことでしょう。
扉写真の異国情緒、楽しませていただいております。

宗匠さま、皆さま
お待たせ致しました。かれこれ10日近くになる風邪で、忘年会・クリスマス会等すべてキャンセルしまして、今年はsilent nightの連続となりました。と言って、頭が働かないこういうときは勉強が進んでくれるわけでもなく、多方面に宿題が溜るばかりの年末です。不義理を重ねておりましたこと、おゆるしくださいませ。

巷では御用納の本日、慌てて付句をお送りさせていただく次第です。

千草様のお句、前句との繋りから言いますと
「・・晴れわたりたる・・」がよろしいのかもしれませんが、現在の気分と個人的好みの両方から、「静けさのきはみ」のほうを頂戴させていただきます。

静けさのきはみの底の忘れ河 千草

拙次
湧き出づる日もが南風(みなみ)吹きなば
夜振火消えしのちの面影
(夜振火のごと揺るる面影)
伏せし想ひのときにせきあげ
もだせる恋のされど息づき
命やしなふ糧となるらん

このような年末ギリギリの投句で、まことに申し訳ございません。ご指導よろしくお願い申し上げます。
宗匠さま、皆さま、どうかお元気で良いお年をお迎えくださいませ。
by 如月 (2018-12-28 12:07) 

連歌楽歳

 湧き出づる日もが南風(みなみ)吹きなば
夏 南風(みなみ)は吹物。『産衣』に「南の風」として「唐の人、我妻を御門にとられて行時に、帯を形見にやりて云、南風吹ん時、我魂汝に通ふべしといへり。夏のくる南の風や匂ふらん。かたミの帯の短夜の空(宗伊)」とある。故事を踏まえた恋の句。4句前に「日」の字あり。同字5句去り。ご工夫をお待ちしています。

 夜振火消えしのちの面影
夏 夜分 恋(面影は2句物、只1、花月など1) 
「夜振火のごと揺るる面影」との選択は、治定の夢梯さまに

 伏せし想ひのときにせきあげ
雑 恋

 もだせる恋のされど息づき
雑 恋 「もだす」はサ変で、連体形は「もだする」

 命やしなふ糧となるらん
雑 命は2句物(只1、虫の命など1) 「糧」が打越句の「飴」とからみます

       ◇

みなさま、師走の月末を無事にやり過ごし、おだやかな新年をお迎えください。カットの写真は、モロッコのどこかの町のレストランに飾ってあったウード。ペルシャ、トルコ、アラブで用いられる楽器。楽歳はこの楽器の音色がことのほか気に入っています。


by 連歌楽歳 (2018-12-28 15:05) 

如月

楽歳宗匠さま、

早速にご吟味をいただき、有難うございました。
「熊野鴉の鳴かぬ日はなし」という御句が近くにありましたのに、失礼致しました。

湧かむ時もが南風(みなみ)吹きなば
(湧く時もがな・・・・・)
※どちらかでお願いいたします

と考えてみました。
なお、帝に妻を奪われた唐びとの哀切なる歌は、以前お聞きした憶えはありましたが、南風と関連するとは記憶していませんでした。
本歌取りの恋句というコメントをいただきまして光栄にも思いますが、私にはそのような知識も意図もありませんで、全くの偶然の一致でした。でも偶然とはいえ、いにしえの名歌に発想の一部が似ていたということは、とても嬉しいです!

また、糧が打越の飴に障るとのご指摘、まことに迂闊でございました。

命やしなふ歌とこそなれ
(命やしなふ海原となり)

お手数をお掛け致しますが、以上の作り直し、ご指導よろしくお願い申し上げます。

ウードという楽器は琵琶よりは小さく、マンドリンよりは大きいという感じでしょうか。胴の切り込み模様が民芸調で愛らしいですね。どんな音色がするのでしょう。

以前モロッコで、陶器の胴に皮を張った太鼓を買ったことありました。今も時々、叩いてみることあります。旅先で土地の楽器を買うのは、楽しいものですね、たとえスペインのカスタネットのようなものでも、土地の物は味わいがあるように思います。
まして写真のウードは、本格的な民族楽器のようで、素晴らしいです!
by 如月 (2018-12-28 20:33) 

連歌楽歳

はい、了解。

 湧かむ時もが南風(みなみ)吹きなば     如月
 湧く時もがな南風ふきなば
(「もが」か「もがな」の選択は夢梯さまにおまかせ)

 命やしなふ歌とこそなれ
 命やしなふ海原となり
「前句の静けさのきはみ→歌」か「忘れ河→海原」か、これも選択は夢梯さまにおまかせ)
by 連歌楽歳 (2018-12-28 22:20) 

連歌楽歳

ウードの音はyoutubeでどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=uZEpkEBPxes

by 連歌楽歳 (2018-12-28 23:20) 

如月

宗匠さま、
お手数をおかけしました。

さらに恐縮なことですが、再提出の「歌」は打越の「飴売りの声」に障るのではないかと思えてきました。
そのご判断は宗匠さまと夢梯さまにお任せ致します。障るとご判断の場合は、
命やしなふ海とこそなれ
としてくださいませ。何回もご面倒をお掛けして申し訳ございません。

今年もたくさんのご教示をいただきまして、有難うございました。来る年もよろしくお導きのほど、お願い申し上げます。

皆さま、お健やかにご越年されますようお祈り致します。来年もよろしくお願い申し上げます。
by 如月 (2018-12-29 10:10) 

如月

ウードの演奏、ユーチューブで聴きました。すずやかな音色ですね。
by 如月 (2018-12-29 10:26) 

連歌楽歳

如月さま

  静けさのきはみの底の忘れ河      
   命やしなふ歌とこそなれ
    
この場合、「歌」をsongと解釈することもできますが、どちらかというと、poem, ode, verse が似つかわしい感じですね。

by 連歌楽歳 (2018-12-29 14:02) 

連歌楽歳

「初春のお慶びを申し上げます」の年賀とともに、夢梯さまから以下の治定、付句を頂きました。
 
<4折裏4治定>
 伏せし想ひのときにせきあげ    如月
<4折裏5付け>
 玉の緒も絶えなむばかりありしかど   夢梯
 面影の夢か現か独り寝に
 彼の宵の吐息身近にあるものを
 灯に揺るゝ面影ひしと抱き寄せ
 時経れば移ろふ色のあはれなる
 ながらへし者こそあはれ徒し世に

  ◇
 玉の緒も絶えなむばかりありしかど   夢梯
雑 玉の緒は2句物、命とは懐紙をかえる 前句を受けて「恋の病」の意

 面影の夢か現か独り寝に
雑 独り寝は恋 夜分 面影は2句物(只1、花月などに1) 

 彼の宵の吐息身近にあるものを
雑 句意から恋の句 宵は非時分

 灯に揺るゝ面影ひしと抱き寄せ
雑 面影は恋の小道具 句意から恋の句

 時経れば移ろふ色のあはれなる
雑 前句を受けてこの「色」は容色

 ながらへし者こそあはれ徒し世に
雑 述懐 世は5句物ですが2折裏に「うつせみの世」があり、同類の「あだし世」と同類の「世」になります。「徒し世」を「徒野」とすれば「ながらへし者こそあはれあだしの徒野野に」で述懐(無常)の句になります。僭越ながら変えさせていただきます。


by 連歌楽歳 (2019-01-06 01:31) 

蘭舎

宗匠さま 皆様
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

実は暮に大風邪を引き込み、三が日、松の内とじっと閉じこもって
くらし、ようやく癒えました頃合に、今度は室内で転倒。骨折のようなことはなさそうですが、足首をいためて、心折れてしまっておりました。やっと気を取り直して、ご挨拶申し上げる次第です。

さて、 夢梯さまの

ながらへし者こそあはれ徒野に

をいただきました。去嫌のことやら、花前のことやら、悩みつつ
ひねってみましたが、いかがでしょうか。
なにとぞ、よろしくご斧正賜りますよう。

拙次

草に結べる夢の儚さ       蘭舎
たゞひたすらに祈る後の世
名残り惜しみて満たす盃
夢と知りつゝたのむ夢の世
すゞろに綴る方丈の日記(にき)
経を写せる美しき御手
by 蘭舎 (2019-01-11 17:02) 

連歌楽歳

 草に結べる夢の儚さ       蘭舎
雑 述懐 「草むすぶ」は①草と草を結んで心が離れないように願う②草枕と同じ旅寝。前句とのつながりでは①の方でしょう。草類 この夢は非夜分。②人生を旅ととれば、夜分の夢

 たゞひたすらに祈る後の世
雑 世は5句物(のちの世は未使用)

 名残り惜しみて満たす盃
雑 コノサカヅキヲ受ケテクレ ドウゾナミナミツガシテオクレ  ハナニアラシノタトヘモアルゾ  サヨナラダケガ人生ダ

 夢と知りつゝたのむ夢の世
雑 5句物で残っている「世」は「恋の世・前世・後世」。夢の世はこの3つのうちどれにあてはまるか? 当てはまるとすれば夢のようにはかない世という意味で、使用済みの「浮世・世間」かも?

 すゞろに綴る方丈の日記(にき)
雑 方丈は居所 維摩居士の部屋であれば釈教

 経を写せる美しき御手
雑 釈教 人体












by 連歌楽歳 (2019-01-11 21:07) 

梢風


 すゞろに綴る方丈の日記      蘭舎

    付

釜鳴り消え果つるまで見てをりぬ   梢風
まがきより物を貰ふもせはしくて    〃
大いなる虹を留むる歌をよむ      〃

○楽歳さま、よろしくご加朱下さい。

皆様本年もよろしくお願い致します。
by 梢風 (2019-01-12 11:06) 

連歌楽歳

 釜鳴り消え果つるまで見てをりぬ   梢風
雑 前句方丈の日記をうけて、ひたすら吉凶の占いに耳を澄ます独居の壮絶さ。「釜鳴り」は4音ですので、「の」でも入れますか?

 まがきより物を貰ふもせはしくて
雑 居所体 

 大いなる虹を留むる歌をよむ
雑 虹は聳物に非ず、生類に非ず(産衣)。虹は光物(連珠合璧集) 
 
木藤才蔵『連歌新式の研究』によると、花は僻連抄・連理秘抄・応安新式で3句物、僻連秘抄で4句物。『連歌新式追加並新式今案等』では、花3句と花4句を併記(肖柏の増補改訂本で『近年為四句之物』とされた)。この百韻では花の句は3つしか出ませんでしたが、「梅開くいまひとたびを連ね歌 千草」の堂々たる発句で始まっていますので、これでよしといたしましょう。挙句は雑の句がよろしいようで。

文和千句第1のエンディング

 98  ふたつの川ぞめぐりあひぬる
 99  佐保山の陰より深し石清水
 100 ときはなる木は榊橘
*石清水は京都の石清水八幡宮の名泉、神祇

こんな感じもあるというご参考までに。
挙句は1つでお決めください。

by 連歌楽歳 (2019-01-12 18:11) 

梢風

楽歳様、わが句が花の句であったことうっかり失念しておりました。温情でこのままでもよいという活路を見出して頂きましたが、やはり百韻に花の句三句しかないでは皆様のご努力九仞の功一賣に虧くようで申し訳なく思います。出来れば花の句もう一度トライさせていただけませんか。よろしくお願いします。
by 梢風 (2019-01-13 01:25) 

連歌楽歳

蕉風さま

電脳千句は『連歌新式追加並新式今案等』、いわゆる連歌新式の約束事に基づいて進行していますので、百韻正花3句は「活路」ではなく、並行して流れる2つの川のうちの1筋です。

とはいえ、作者が正花4句のスタイルに心惹かれ、作り直しをご希望されるのであれば、おとめする理由はどこにもありません。

では、花の句をお待ちしています。
by 連歌楽歳 (2019-01-13 10:36) 

連歌楽歳

失礼しました。「梢風」さまの変換ミスでした。
by 連歌楽歳 (2019-01-13 10:40) 

梢風

楽歳様、花の句猶予有り難うございます。以下のように案じてみました。御一直よろしくお願いします。

  すゞろに綴る方丈の日記      蘭舎

     付

めぐるもの心の花といひつべく     梢風
あらたまの言葉を磨く花の朝       〃
瞑れば音もせで顕つ花の渦        〃

by 梢風 (2019-01-14 11:22) 

連歌楽歳

 めぐるもの心の花といひつべく     梢風
花 春 非植物、されど植物に2句(産衣)

 あらたまの言葉を磨く花の朝 
春 花 朝は2句物(あさ1、けさ1) ①「あらたま」を枕詞ととれば、掛かるべき適当な言葉が見当たらない。②あらたまが枕詞から変じて「新年」となった(岩波古語辞典)と解釈すれば、この花は初春の梅あたりを暗示。③あるいは「新年の花やかな朝」と理解すれば、ここの花は非植物。

 瞑れば音もせで顕つ花の渦 
春 花の波が春の正花なので花のうずもその系統。「瞑れば」は「瞑目」の意味だが「めとじれば」と読むのか「めつむ(ぶ)れば」と読むのか、どちらがお好みでしょうか。『字通』は「めつむる」と訓。同様に「顕つ」は「顕現」(たちあらわれる)に由来する言葉と思われますが、なじみの薄い読み方なので「たつ」とルビを添えてはいかがでしょうか。


by 連歌楽歳 (2019-01-14 14:14) 

お名前(必須)

楽歳様、拙句ぎお吟味有り難うございます。

「あらたまの」は枕言葉でもありますが、単体でも使われます。ここは「璞(あらたま)」で使って頂ければと思います。

「瞑」は「めつむる」の意で「めつむれば」ですが、開いて頂いても結構です。

「顕つ」は漢字で書きたいところですが、「たつ」で結構です。

by お名前(必須) (2019-01-14 20:08) 

連歌楽歳

はい、了解。

 璞(あらたま)」の言葉を磨く花の朝 
春 花 朝は2句物(あさ1、けさ1)

 瞑(めつむ)れば音もせで顕(た)つ花の渦 
by 連歌楽歳 (2019-01-14 20:54) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
寒中お見舞い申し上げます。
本年も相変わりませず御導きの程よろしくお願い申し上げます。

扨、早速ですが 梢風さまに 
めぐるもの心の花といひつべく  のご教示を賜りたく
よろしくお願い致します。 こちらの御句のみ 当方には
さっぱり意味不明です。
゛めぐるもの‘とは? ‘心の花‘とは? ‘いひつべく‘とは?
挙句を一句で との思し召しですので 何卒
ご協力くださいますよう よろしくお願い致します。



by 羽衣 (2019-01-15 01:05) 

梢風

羽衣様、意味取りにくかったようで失礼しました。

 めぐるもの心の花といひつべく   

花もこころも、流転しうつろう姿そのものの中にこそ真の輝きがあると言えるのだ、の意です。「いひつ」の「つ」は過去の助動詞ではなく強意で読めばよいかと思います。これでよろしいでしょうか。
by 梢風 (2019-01-15 01:43) 

連歌楽歳

大修館の『日本歌語事典』にあたると、「心の花」は①美しい心②変わりやすい心、の2つの意味がありました。

①の意味では

  さとり得て心の花しひらけなばたづねぬさきに色ぞそむべき
      (西行・山家集)

②の意味では、

 いろみえてうつろふ物は世中の人の心の花にそありける
       (小町・古今和歌集)

さりともと待し月日そうつり行心の花の色にまかせて
      (式子内親王・新古今和歌集)

うつろひし心の花に春くれて人もこすゑに秋風そふく
     (後京極摂政前太政大臣・新勅撰和歌集)

連歌の時代になると、
  霞色添ふ木々のむら立ち
 向ひゐる心の花を山に見て
   (作者不詳・竹林抄)

のように、「早く咲いてほしいと心で思っていた花」と、心に思い浮かべる花の意味も持つようになります。

「めぐるもの心の花といひつべく」は、前句「方丈の日記」を受けて、『方丈記』の「露落ちて花残れり。残るといえども朝日に枯れぬ。或は花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕を待つ事なし」という②の心の花に引っ張られるのですが、「めぐるもの=心の花」という記述が句意の理解の足を引っ張ります。「めぐる」は「循環」。前記後京極摂政前太政大臣の歌にあるように心の花は移ろうものというのが一般の理解ですから。

以上、ご参考になれば。

by 連歌楽歳 (2019-01-15 12:20) 

羽衣

宗匠さま 
ご丁寧な 補足とご教示を有り難うございました。

 うつろひし心の花に春くれてひともこすゑに秋風そふく(藤原良経?)

の自然体 且つ含蓄が素晴しいですね!
又、花は三句でもよいとのお導き 当方の専らの参考書 連歌俳諧集
これ一冊きりですが 引き上げもあってか 99句目に花を見かけません
でした。
が、さすがに梢風様の 花句 三句共に緊張感溢れ 久しぶりに楽しま
せて頂きました。(めぐるもの は受け取り手の忖度次第でしょうが・・・)
で、
   あらたま(璞 荒玉)の言葉を磨く花の朝   梢風さま 頂きまして

      早瀬をのぼる若鮎のむれ(影)
      堰を越えたる若鮎の鰭
      若鮎跳ねる汐留の堰 
      ひかり放ちてのぼる若鮎
      僅か(はつか)のひかり放つ若鮎

挙句らしく? 何卒アレンジ頂きますよう よろしくお願い致します。 
やり直しも勿論致します。本日は満を持して外出中止です。

by 羽衣 (2019-01-15 18:37) 

連歌楽歳

<4折裏7治定>
 あらたま(璞 荒玉)の言葉を磨く花の朝   梢風

<挙句>
 早瀬をのぼる若鮎のむれ(影)    羽衣
春 水辺体 水辺用 魚類

 堰を越えたる若鮎の鰭
春 水辺体 水辺用 魚類

 若鮎跳ねる汐留の堰
春 水辺体 水辺用 魚類 地名

 ひかり放ちてのぼる若鮎
春 魚類 水辺用

僅か(はつか)のひかり放つ若鮎
春 魚類 水辺用

楽歳ごのみの挙句の形としては、

 早瀬をのぼる若鮎の影 (群れという複数よりも、孤影の可能性のある、影が好み)
 
 ひかり放ちてのぼる若鮎

「早瀬」は2折裏4に既出。連歌新式には「瀬」の使用制限について言及はありませんが、『産衣』は「瀬」の字を2句物(只1、名所1)に指定しています。百韻の締めですので、大事をとって瀬の字を避けようと思います。

 「ひかり放ちてのぼる若鮎」は堰・鰭・汐留などの「おひれ」を排し、シンプルであるがゆえの力強さを感じさせます。さらに前句で「璞」が磨かれており、「玉みがかざれば光なし」。おあとがよろしいようで……。


by 連歌楽歳 (2019-01-15 20:31) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
 
電脳千句第八 賦何垣百韻 満尾! おめでとうございます。
このひととせ 宗匠さまには誠にお世話になりました。
ご吟味頂き 有り難うございました。
 小正月汁粉のあとの満尾よき(拙)


皆さま どうぞお身体お大切に~
有り難うございました。




by 羽衣 (2019-01-16 00:08) 

蘭舎

楽歳宗匠、ご連衆さま

賦何垣百韻満尾、おめでとうございます。
一年の長旅、お疲れさまです。
あらためて、一巻を通して拝読してみます。

寒さは極まっていますが、少しずつ春に近づいていること、
日のひかりの中に感じられます。
先ずは感謝申し上げます。     かしこ  

by 蘭舎 (2019-01-16 08:06) 

千草

賦何垣百韻満尾、おめでとうございます。

別ページの「進行表を」あらためて拝読いたしまして
050の拙句の邑 (むら)のルビに関しまして
ただ邑とのみにしていただければと存じました。
(くに)と読まれる懸念には
楽歳様のお考えのあることなのでさしでがましうはございますが
雑感として申し上げました。

連歌百韻の旅路をご一緒させていただきまして
心から御礼申し上げます。千草

by 千草 (2019-01-16 11:06) 

連歌楽歳

千草さま

「邑」のルビの件、承知しました。ルビは付け合いの参考で、終ってしまえば役目はおしまいですから。

このついでに、画面・印刷の見た目をすっきりさせるために、

4折裏
ぜえぜえと荒るる喉(のんど)を宥めつつ  姫
すゞろに綴る方丈の日記(にき)       舎
璞(あらたま)の言葉を磨く花の朝      風

2折表
などて真直(まなほ)に狐花生(お)ふ     香

のルビも外しましょう。辞書を引けば読みは分かるので。

作者の方々、ご異論あればご連絡ください。


by 連歌楽歳 (2019-01-16 12:06) 

千草

ご賢察、感謝申し上げます。   千草
by 千草 (2019-01-16 13:21) 

梢風

電脳千句第8百韻満尾、おめでとうございます。ゆっくり読み返して、連歌の呼吸を楽しんでいます。短句結句の四三がないというのもの句興味深いことでした。楽歳様、付句ご吟味、逐一の式目の確認、有り難うございました。
by 梢風 (2019-01-17 21:36) 

蘭舎

楽歳さま みなさま

節分、明日は春一番も吹きそうな温かい日とか、いっきに春めきますね。

ようやく、一巻を通して拝読しました。
連歌らしい味わい、そしてところどころ俳諧もあって、楽しませていただいております。さらに味読したいと思っています。

今ここでは、全体の感想を書けませんが、
「進行表」を拝見して気がつきましたところ、箇条書きいたします。(表の頁では直っているところもあるかもしれませんが。)
何卒よろしくお取り計らいくださいませ。

① 026
  「野分のあとのひとすじの雲」の「ひとすじ」は「ひとすぢ」に訂正を。

② 044
  「蝶舞ふ里に花も舞ひ初め」ですが、蝶は、やはり一座一句物かと思いますので、馴染し里に花の舞ひ初め」と変更をしていただければ幸いです。

③ 058
  「とんぼう」は「とんばう」と旧仮名では表記されるのでは?

④ 089
  「井に汲める若水に月鎮もりて」と修正済みでしたね。
   (表には修正されていますね。)

⑤ そのほかに、023-026 の秋が「素秋」となっていますが、これは、特に気にすることもないのですね?
一巻の月、花の(数、面、折)の扱いについて、定座にしがみついて進んでいるような現代の連句と比べるとおおらかに思え、この一巻の味わいのひとつになっているような気がいたしました。

以上拙速で恐縮ですが、楽歳さまのこの一年のご指導に感謝しつつ。                    蘭舎 拝

by 蘭舎 (2019-02-03 12:40) 

連歌楽歳

蘭舎さま

修正有難うございました。直しておきましたのでご確認ください。
月のない秋ですが、連歌ではときどき見かけます。良基の文和千句第1、宗祇の水無瀬三吟などにその例があります。

みなさま、2月中旬に第8連歌を整理整頓して清書にいたします。
ついかの修正がありましたら、ご連絡ください
by 連歌楽歳 (2019-02-03 21:18) 

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